[FF14] ファイナルファンタジーXIV レビュー(メインシナリオクリアまで)

MMOはちょっと通常のRPGと違う感もあるんだけど、とりあえず、メインシナリオクリアということで。

ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア
対応機種:PS3, Windows
CERO年齢区分:C
ジャンル: MMORPG
発売日:2013年8月28日
価格:PS3版 3,300円(税込)/ Windows版 オープン
プレイ人数 : 1人(オンライン)

ファイナルファンタジーXIV 公式プロモーションサイト
冒険者2700万突破の究極のMMORPG「ファイナルファンタジーXIV(FF14)」公式サイト。全ての冒険者よ、集え 仲間たちの待つエオルゼアの地へ。(PS5™, PS4®, Windows PC, Mac対応オンラインゲーム)

とりあえず初見の感想などをざっくりと書いていきます。なお、以下ネタバレを含む記述もありますので、未クリアの方はご注意。

ストーリー

評価 B

現時点で比べるのもどうかとも思いますが、同じFFのMMOということで比較するなら、純粋なストーリーはFF11(初期ディスクの闇王まで)の方が良かったかなと。

これは完全に主観ではあるんですが、FF11は初めて闇王を倒したときの達成感が半端なかったんですよね。これで悪を倒した!というか、マルチでやってるのも相まって感動が大きかった。

一方、FF14ではアルテマウェポン(ガイウス)、そしてアシエン(傀儡サンクレッド)を倒して、一区切り迎えた感はあったんですが、まだ消化不良な感じなんですよね。きっと、この後もまだ続くんじゃよ、ということだと思うので、これで評価できないとも思うんですが、いったん現時点での感想ということで。

長さ的には、昨今のJRPGに比較するとやや短めかな。MMOとオフラインのRPGを単純に比較することはできないと思うけども、メインストーリーを進行するだけなら、全体で30時間行かないくらいかも。メインストーリーは連続クエストになっていて、あるクエストのクリアが次のクエストの発生条件になっていて、それを繰り返していくというのが基本的な流れ。

内容的には、エオルゼア3国と、その北方に位置する帝国とが対立していて、さらに、3国は周囲に居する蛮族や、彼らが信奉する蛮神の問題も抱えていて、それらの問題を解決しつつ、帝国攻略に進んでいくという感じ。RPGというと、最後の敵は鬼とか悪魔とか何かモンスターのようなものと相場が決まってるんだけど、FF14では、普通に敵国の首領がラスボスでした。とりあえず最初はここまで、という感じの区切り方にも思えましたが。

そんな連続クエストの中で気になるのは、いわゆるお遣いクエストの多さですかね。誰かに何かアイテム取ってくるのを頼まれたり、モンスター討伐を依頼されたり、その必然性があれば良いのだけど、メインクエストの半分かそれ以上は、冒険者が使いっぱしりにされてるな感がありましたね。それをこなすことで、世界の現状や闇に蠢く何かを匂わせたりといった意図があるのかもしれないけど、そこまで入れてない状態でやったせいもあって「またお遣いですか」みたいな印象は払拭できず。

あと、今作は新生エオルゼアということで、いわゆる旧FF14の世界に月が落ちてきて崩壊した(?)ところからの続編になってるのよね。そことの辻褄合わせの調整も大変だったのかもしれないな、とも思いました。一度エンディングを迎えて、その後どう再生したのかというストーリーも、まだ現時点で語られてないですよね。

きっとこの後、大型アップデートや、スクエニのことだから追加データもリリースしてくるでしょうから、まだまだこれで完結ではないんでしょう。ストーリーは今後に期待といったところで。

グラフィック

評価 B

グラフィックそのものは文句なく綺麗。鮮やかなわりに重過ぎず軽量。エフェクトのON、OFFができたり、Windows版では解像度も選択できるので、画面の見た目的な難はほぼないと思われます。少なくとも、旧FF14のように、何をするにも激重ということはなかったので、しっかり改善されてるのは実感しました。

ただ、問題はPS3版での表示ラグ、ですね。

特にFATEなどで多くの描画オブジェクトやエフェクトが集中した場合、PS3では極端に表示が遅れるか、酷いときは全く描画されないこともある。みんなそうなら納得もいくけども、Windows版では表示されているというから、PS3ユーザがだいぶ不利な状況でのプレイを強いられているのが現状。PS3自体が、もうライフサイクルを終える間際のハードということもあって、最近のPCと同じパフォーマンスを出せというのも無理な話かもしれないけど、とはいえ、PS3でもサービスしている以上は、その溝を極力小さくして欲しかったかなと。

サウンド

評価 A

旧FF14では植松伸夫氏が楽曲をつくっていたそうだけど、新生からは、本作の音楽ディレクターである祖堅正慶氏が作曲担当になっているみたいですね。

FF14は、ほぼ全てのエリア、フィールド、ダンジョンにBGMがついているので、そのサウンドを堪能しながら冒険できるのも良いです。特にボス戦の盛り上がりは秀逸。蛮神戦の曲も1つだけではなく、蛮神ごとに違う曲がつくられるというこだわり。ダンジョンも同様にダンジョンごとに違う曲になってる。それぞれの性質にマッチした曲というか、曲によってボスやダンジョンの雰囲気がつくられているといっても良いかもしれない。

あと、本作のイベントシーンはボイス入りになっていて、MMOのそれには似つかわしくない超メジャーな声優陣を揃えてきています。ただ、ボイス入りは全イベントではなく一部なので、中途半端感も否めず。まぁ、収録後のシナリオ追加削除はよくあることなので、その度に都度レコーディングというコストは割けないんでしょうけど、キャラが叫んだり、かなり感情的になったりするシーンで声無しとかもわりとあったりしたので、そこは何かちょっと惜しいなぁ…と感じました。

バトル

評価 A

基本的にはコマンドバトルではあるんですが、エンカウント、ターンという概念はなく、ホットバーというランチャからリアルタイムに操作を選んで発動するというデザイン。ホットバーの扱いは、これは慣れですね。むしろ慣れに依っていくところが大きくて、慣れたところで新たな技を覚えて、それで下手に配置を変えたりすると誤操作を誘発してグダるというパターンも何度かあったりも。

ただ、クロスホットバー(コマンドが方向キーと◯✕△□に直接割り当てられて、R2やL2でトリガーしながら押すとコマンド選択になる)というのはゲームパッドから操作しやすくなっていて、ここはパッド勢としてはポイント高いですね。

あと、FF14の場合はキャラの移動操作もかなり重要になっていて、ストーリー後半のバトルほど、敵の攻撃をいかに避けるかという方にその比重が寄っていってるような感じでした。避けつつも、例えばDPSならしっかり攻撃しないといけないし、タンクはヘイト集めをしないといけなし、ヒーラーは回復しなければと非常に忙しいバトルになっていくイメージ。

ちなみに、FF14にヒーリングは必要なく、納刀(バトル解除)すると、HP、MPは自動的に回復していきます。これで、FF11のときにはなかったテンポの良さが生まれてますね。あと、MP消費もわりとあまり気にせずガンガン行ける気もします。

私は巴術士メインで始めたんですが、巴術はエーテルフローとかエナジードレインとか、MP回復する手段が豊富なのでMP切れという事態に陥ったことがないですね。呪術は呪術でアンブラルブリザードの効果が大きくて、MP使いきったら属性切り替えて、攻撃しながらもMP回復できたりしますし。一番MP管理大変なのは幻術かも?

キャラクター

評価 B

まずPC(自キャラ)は、キャラメイクがかなり細かくできるので、ほとんどのプレイヤーはここに文句をいうことはない気がします。目をオッドアイにしたり、髪の色をメッシュにできたり、他にもタトゥとかペイントとか、結構面白いデザインにすることもできますね。

NPCですが、旧FF14の頃から狙った感のあるキャラが多い気はしていたけど、その傾向は新生でも受け継がれてますね。そんなのを好む層が主な販売ターゲットではあると思うので、彼らをキャラに惹きつけるキャラ設定も避けられない要素なんでしょう。ちなみに、メインストーリーに絡む登場人物は、リムサ、グリダニア、ウルダハの首領たち、暁のメンバー8人くらい(?)、帝国側のボスクラスも3、4人くらいと、他にもメインクエストに頻繁に登場する準レギュラーキャラもいて、全体に主要キャラが結構多い感はある。なので、それぞれ持ち前の特徴を出していかないと、埋もれてしまうというのは確かにあるのかも。

個人的には、ストーリー終盤にかけて(推しの)ナナモ嬢の影が薄くなっていくのがちょっと残念な感じではあるんですが(どうでもいい)。

ゲームシステム

評価 B

一言で言えば、イマドキのMMOのシステム、ですか。旧FF14のクソなシステムがウソのような使い勝手の良さ。キャラコンフィグとシステムコンフィグを混同しやすい他は、わりと直感的に操作しやすいメインメニューだと思うし、マウス操作とパッド操作それぞれのモードが用意されてるのも良い。

聞くところによると、今世界の覇権MMORPGとされている World of Warcraft を大いに参考につくられているらしく、そういわれると確かになるほど、洋ゲーチックなネーミングだったりシステム構成かなとも感じる。おそらく、しっかり枯れた(使い込まれて定番化した)システムが取り入れられているのだと思うので、最初からそこそこの完成度なのだろうなと。

とはいえ、全て良いかといえばそうでもなくて、

  • アイテムのソート機能がない
  • アイテムやアクション詳細表示のウィンドウ表示位置が微妙
  • EXホットバーの現れ方(巴術士はR1ボタンの扱いが変わる)
  • チャットフィルター(マテリア作成がシステムにカテゴライズされてるとか)
  • PS3の日本語入力

あたりは、ちょっとどうにかして欲しいところ。基本的には良くできてると思います。パッド操作、キーバインド、HUD配置変え、ターゲット対象のカスタマイズなど、細かい設定がゲーム内でできるのも好感できるところではあります。特にクラフタの作業をホットバーでやるとか、旧FF14を知ってる身としては、このIFは最も画期的な改善といえるかもしれません。

総評

評価 B+

とりあえず、メインシナリオをクリアという今時点までの評価をすると、私はかなりバランスの良いMMOだと感じています。とにかくゲーム進行をテンポ良く進められるんですよね。クエストの受注位置や報告場所のマップ表示、コンテンツファインダー、クエストやFATEでの経験値発生、その報酬で基本装備が揃うなど、序盤から中盤まで、ほとんど苦労することなく進行できる。

さすがに中盤以降はダンジョンの難易度も上がってきて、バトルでの立ち回りやギミックの見極めなどの機転も求められてきて、それを踏み外すと一気に崩れるといったシーンも多くなってくるので、そこで脱落する人も多いと聞きますが、それも含めゲームなので、それを楽しめるかどうかにかかってくるところかなとも思います。

MMOでは特にいえることですが、プレイするモチベーションというのは、そこで出会った他のプレイヤーとの触れ方に左右される部分が非常に大きいんですよね。初見でダンジョンに入って、そこで何か下手打ったとき、他の人から「ドンマイ」といわれるか「ボケカス」といわれるかで、そのプレイヤーにとってこのゲームが楽しいものになるか、それとも不快なものになるかが決まってくるわけで。そういうあたりをコンテンツでカバーできるかといえば難しいけど、例えば、FF11では当初のデスペナが非常に大きくて、パーティが何度も崩れたときの凹み方は半端なかったわけです。

少なくともFF14はそのあたりで消費されるのは時間だけなので、比較的気軽に遊べて、人同士の関わり方も穏やかになれるのかなという感じはしていますね。軽量過ぎて、スリリングでなくなったという批判もありますが、私個人は今のレベルで丁度良いんじゃないかと思います。

いずれにしろ、MMORPG というのは現時点だけのデキで決まるものではないと思っており、今後のアップデートで改善されるべきところは改善され、追加ディスクも出るでしょうから、そこでコンテンツも拡充していくことで、より完成度を上げていけるのではないかと期待してます。

コメント

  1. きよよ より:

    お久しぶりです。
    こことWKのページはたまーに見てました。
    ここ数年MMOはやってなかったのですが、色々あって14やってます。
    サーバーは違いますが、もしまた何かあれば一緒に遊びましょう!

  2. あるる より:

    フォロー飛んできたときはどこで特定されたのかと思いましたよw やっぱりここでしたね。よかった(何が)
    いつかサーバ間の出入りが自由になると良いですね。DQXがそういう感じなので不可能ではないんでしょうけど。こちらこそ機会があればよろしく!CFでばったりとかあったら面白いなw

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