[FF11] 人気ジョブの変遷について考える

最近のヴァナの人口に占めるジョブの割合を見てると、明らかに黒魔道士の人口が増えていることが分かります。ここにきて黒魔の人気が高騰しているのですが、それも含め、今回は人気ジョブというものについて、ちょっと考えてみるとします。

ジョブの“人気”というのは、実は2種類あって、ひとつは、ジョブとしてそれが選択されるかどうかの人気と、そのジョブがPTに誘われるか否かの他人から見た人気、です。ちょっと混乱するので、ここでは、前者を流行ジョブ、後者を人気ジョブと呼ぶことにします。

FF11初期の流行ジョブは、私が思うに、おそらくナイトだったろうと思います。これは、歴代FFでナイトというのは、ヒーロー的位置(?)にあることが多かった影響かなと。(特にFF4。パラディンは到達目標のひとつでした。)

ただ、それも初期なので、ナイトの位置づけがまだよく認知されていなかった。ナイトというのは、実はアタッカーではなく、盾ジョブであるという認識が定着したのは、Lvキャップが50から55になったあたりの頃だったかなと。それまでは、ナイトも両手剣や槍なんかを持って、山串食べて連携にも参加してたりしました。実際、ナイトのジョブ特性が強く出てくるのは、Lv50以降かもしれません。(Lv50前だと、盾はタゲ回しが基本でしょうかね)

もともと、ナイトのステータスはかなり高めの設定だったこともあって、その後のバージョンアップでのナイトの強化というのは皆無。むしろ、MP減らされたり、HP減らされたりと、このジョブは弱体の一途をたどり始める。

次に、FF初期の人気ジョブですが、もうこれは白魔道士でしょう。元祖「様」ジョブ“白様”という言葉に象徴されるように、当時の白魔道士の人気は大変なものでした。PTを組む上で、回復の要である白はまず必要でしたからね。

ただ、白の仕事は、あくまでPTのサポート役です。仲間のHP回復、状態回復が中心で、攻撃に参加することはまずない。多くの場合、PTの中でも花形といえる役割は、攻撃や連携に参加して、相手に大ダメージを叩き込むアタッカーでしょう。当然、そういうジョブは流行しやすく、ゆえに、人口がどんどん増えて余っていく。白は、そのアタッカーとは対極に位置する。仕事はあくまで裏方で、目立ちにくい。そういうジョブは流行しにくく、ゆえに、人口は少なめになるのですね。数は少ないのに、PTには必須ジョブなわけですから、当初、白の人気が高かったのは当然の結果といえます。

それ以外のジョブはどうだったか。

ジラート以前の物理アタッカーとしては、戦士、モンク、シーフ、暗黒騎士、狩人などがありました。戦士は、とりあえずみんなが選択するので、人口が多かった。PTにおいて不足はないジョブだけど、その人口の多さゆえに野良に余ること多々。モンクは、核熱〆のアタッカーとして安定した人気はあった。しかし、それも湾曲時代に入ると霞んでいく。シーフは、トレハン、不意打ち、とんずらが魅力ですが、PTへの人気が薄く、オートリーダジョブの一角でした。暗黒は、その能力があまり認知されていないこともあって、一部のファンに選択される程度のジョブ。狩人に至っては、当時、遠隔攻撃のWSも実装されておらず、趣味のジョブとして生きるしか道はありませんでした。獣使いは…(略

後衛ジョブはどうか。これは、白以外の魔法使いは、ほぼみんな白の代用品(劣化白)扱いでした。黒魔道士は、サービス始まってすぐ大幅弱体を食らって、精霊魔法によるダメージは実戦ではほとんど役に立たず、ゆえに、回復サポートに生きるしか道はない。赤魔道士などは、白黒に比較してMPが少なく、また、白魔法も黒魔法も、本職の半人前ということで、PTにはまず誘われない(誘われる要素がない)ジョブでした。吟遊詩人などは、歌の効果がほとんど認知されていなくて、リジェネっぽいのができる人なんだなー程度の扱い。吟遊は、後衛ジョブなのに基本的にMPがないので、白の代用品としても性能が悪く、流行も人気もないジョブでした。

さて、その後。様々な革命がありました。

まず、狩人に遠隔攻撃のWSが実装される。もともと遠隔攻撃による基本ダメージは大きく、しかも固定、さらにTPも異常に溜まるので、アタッカーとしての狩人が注目されはじめますが、WSが追加されて、ようやく日の目を見るようになってきます。WSは、実装当時はほとんど使い物にならなかったけど、その後かなり贔屓ともいえる修正が入り、特にLv55で覚えるサイドワインダー(スラッグショット)などは4桁ダメージも狙えるとあって、狩人黄金時代が到来します。

そして、吟遊詩人の革命。Lvキャップが50から55になって追加されたバラードII、これはほとんど反則でした。当時、バラードのMP回復量は固定ではなく、楽器、歌唱スキルで変動していたので、バラードIでもLv43あたりで2ずつ回復してました。そこへIIです。バラード重ねがけで、後衛は座りなしで連戦可能に。1戦1戦の経験値はせいぜい100~200そこら、チェーンもまだ実装されていないという当時にして、自給1万などというあり得ない数値を叩き出していました。

その後、追加ディスクなどで多数のジョブが追加されましたが、その中でも特に目をひいたのは忍者でしょう。忍者の使う“空蝉の術”は、これもそれまでの盾の概念に革命を起こした。何しろダメージを受けない。弐を覚えたら、上手くやれば無敵の盾になれたわけです。これでナイト氷河期の到来ですね。

それ以外の前衛ジョブは、ぶっちゃけ趣味の範囲が増えた程度じゃないかと思う。人気という意味では、どれもどっこいで、流行も特にコレというのはなく、連携の相性で選択されている感じだと思います。ただ、Lvキャップが60を超えてくると、それぞれのジョブに強力なWSやLv3連携が実装されて、今まで冷遇されていた暗黒やシーフといったあたりも、アタッカーとして見直されるようになりました。

そして、急転直下の革命といえば、赤魔道士専用魔法“リフレシュ”の追加です。これによって、赤はケアルタンク以下の扱いから、一気に白をぶち抜いて、人気ジョブのトップに君臨するまでに。その前に、吟遊詩人のバラードのMP回復量が、Iで1ずつ、IIで2ずつ固定になるという弱体を食らっているので、リフレシュのMP3ずつ回復というのは、単体といえど高性能な魔法といえますね。

そして、ここ最近で着実に人気を集め始めているのが、初期ジョブである黒魔道士です。上にも書いたとおり、当初、黒はサポ白でしか生きる道はありませんでした。それは、精霊魔法による攻撃がクソだったからで、しかも大幅にMPを消費するそんな精霊魔法を使うくらいなら、そのMPを回復に当てれば幾分役に立つという有様でした。その後のバージョンアップで、特に黒魔道士に関する強化の告知などはありませんでしたが、どう見ても、精霊魔法の威力は当時より上がっている気がします。何となく、レジストの概念が見直されたあたりから、徐々に修正されているのではないかと思ってますが。

その後、マジックバーストの概念が実装され、デジョンII、エスケプなどの移動魔法も実装されると、黒の黒としての人気は、少しずつ上がり調子に。意外に知られていないけど、精霊魔法には系統倍率というINTにかかる隠し値があって、実は魔法の係数(IIとかIIIとか)が大きくなるにつれて、この値が大きくなるという仕様がある。加えて、系統が上がるほどレジスト率も減っていく。(詳しいことは、以前書いた記事を参照あれ)要は、Lvが高くなればなるほど、精霊魔法の火力は大きくなるってことなのですね。まぁ、当たり前ですが、レベル相応の火力というのが大体あるわけで、高レベルの黒のそれは、おそらくそのレベルの通常値を大きく上回っています。

上にも書いたけど、PTの役回りの中で、おそらく一番楽しいのは、相手に大ダメージを叩き込むアタッカーです。ゆえに黒魔道士の人口は増え、加えて最近の黒はそのような認識が定着しているので、PTにも人気が高く、それがさらに流行を加速しているのでしょう。私もメインジョブとして黒魔道士を選択しているひとりですが、そんな私にいわせても、ぶっちゃけ、精霊魔法のダメージは反則に近いです。ほどほどにしないと、いつかまた大きな弱体を食らいそう…。

実際、このへんのバランスの取り方は難しいんでしょうね。通常の敵を相手にすると、黒は強すぎるように見えるけど、この火力がないと、裏なんかではやっていけない。(多分、空NMやHNMなんかで黒が必要なのも同様でしょう)

それにしても、この黒魔強化をみて最近黒魔を始める人も増えて、今や黒5人とかでPTつくってレベリングできたりするんですよね。いや、良いこと(?)なのかもしれないけど、昔からずっと黒冷遇時代を生き抜いて、やっとこLv75になった私としては、ちょっと微妙な気分になってしまいますね……。

コメント

  1. じすと より:

    黒には劇的な強化ってのはそんなになかったですな。でも、それは言うなれば「当初からLV75になればとても強くなるジョブだった」と言えるのかもしれませんな。
    黒PTは戦略の一つですよね。
    同ジョブPTって発想は昔から一部にありましたが、実際はいわゆる普通のPTばっかりやってるから最近まで流行ってなかったわけで。
    知らない人は、そんな事言うかもですな…。
    まー、実際体験してみるといいですよw 楽しいことには変わらないですから。
    私としては、同じ黒魔道士でもいろんなタイプがいていいと思います。^^

  2. Arle より:

    古い時代の黒なんですよね。私の場合。
    カンストしたのは1年以上前になりますが、
    その時点で私の頭の中は立ち腐ってます(w
    多分、同じ想いをしているのは、
    黒だけじゃないはずなんですよねー。
    とりあえず、黒PTはやってみたいので、
    そのうちよろしく(w

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