MMORPGについて考える

〇MMOとは…
Massive Multi-player Online(大規模多人数参加型オンライン)。
要は、オンラインで一度に多くの人が同時プレイできるということです。
〇RPGとは…
いうまでもなくRole Playing Game(ロールプレイングゲーム)のこと。
ロールプレイというのは、もともと「その役割を演ずる」という意味。
つまり、ゲーム世界のその人物になりきって冒険をする、ということ。
〇つまり、MMORPGとは…
大規模多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム。
といういうことになりますわね。
RPGといわれるものの黎明期をみてみると、
それはもともとコンピュータゲームではなく、
テーブルゲームだったようです。
今は「テーブルトークRPG」などといわれているようですが、
あれがかつてのRPGだった、ということですね。
(私自身はテーブルトークというのはやったことないですが)
テーブルゲームということは、
もともとRPGというのは、ひとりで遊ぶものではなく、
ある程度の人数で集まって遊ぶものだったということ。
なので、MMORPGというのはRPGの原点回帰、ともいえます。
ただ、時代の流れで、従来のコンピュータRPGを単に“RPG”、
オンラインRPGを“MMORPG”、テーブルトークRPGを“TTRPG”と、
以降呼称していくことにします。
〇RPGの何が面白い?
RPG作品は星の数ほどつくられて世の中に出回っていますが、
コンシューマゲーム機向けで有名どころのRPGといえば、
やはり「ドラゴンクエスト(以下、DQ)」と「ファイナルファンタジー(以下、FF)」でしょう。
これらは発売と同時に売り切れるくらい人気が高いわけですが、
なぜそんなに人気があるのか?何が面白いのでしょう?
その一つの要素に、
日常生活では体験できないことをゲームの世界で体験できる
ということがあると思います。
ゲーム内の主人公というのは、いわばゲーム世界における自分です。
その自分が、剣を振るい魔法を使って悪者(?)を倒し、
その世界の謎を次々と解き明かしていくわけです。
現実世界において、剣を振ったり魔法を使ったりなどということは、
まずあり得ません。(やったら、多分捕まります)
これは、映画を見るときの心情移入に似たものですが、
あくまでその主人公を動かしているのは自分というところで、
そのRPGの世界への入り込み具合が深くなってきます。
また、RPGでは、映画にない要素として、
主人公のキャラをどんどん強く育てることができる
という点があります。
例えば、レベルを高めたり、新たな魔法を覚えたり、
より強い武器や防具を装備したり、レアなアイテムを集めたり…
つまり、育成の楽しみという要素があるわけです。
〇MMORPGの何が面白い?
では、そのRPGがオンラインになって、
多くの人と一緒にプレイできるようになったらどうか、と。
基本的に、従来のRPGと面白さという意味でも要素は同じです。
自己実現と育成の楽しみは引き継いでいます。
違う点をあげると、
・物語に終わりがない。
・他のプレイヤーとのコミュニティがある。
というあたりでしょうか。
MMORPGの世界というのは、アップデートによって常に変動します。
冒険する要素が増えたり、育成する要素が増えたりするわけです。
それ以外の様々な要素も、日々のアップデートにより付加されます。
これは、従来のRPGにはあった「クリアした」という概念が、
MMORPGではなくなっている、ということです。
RPGでは、いわゆるラスボスというやつをやっつければ終幕です。
MMORPGでは、ラスボスはあっても暫定で、
次のアップデートで新たなラスボス登場、みたいなことになるわけです。
つまり、本人が飽きるか、そのサービスが終了するまで、
ゲームの世界は永遠に続くということになります。
さらに、オンラインですから、
自分と同様にその世界を冒険しているプレイヤーが存在します。
基本的にそういう人たちと志は同じですから、
一緒に冒険しようということになってきます。
自然とそこにはコミュニティが発生するわけです。
そうして得た仲間と一緒にゲーム世界を攻略していくことが、
ひとつの達成感につながっていきます。
RPGでは、基本的にひとりで冒険をしていました。
しかし、MMORPGでは、ひとりでなく、仲間のプレイヤーも一緒に、
同じ時間と場所を共有して冒険できるわけです。
〇成長するMMORPG
ただでさえハマるRPG。その冒険の終わりがないといったら、
何となくヤバ目だというのは感じ取れるかと思います。
実際、“MMORPG廃人”といわれる人は増えていて、
酷いと、毎日、一日中そのゲームばかりやっている人もいます。
現実世界とゲームの仮想世界との逆転が起こっている感じです。
そうでなくとも、学校や仕事が終わって家に帰ったら、
もうそのゲームに入り浸り、という人も多いですね。
そうなる背景にはいろいろありますが、
そういう時代になってきている、と考えるのが、
まず正解かなと思います。
まず、コンピュータの普及、ネットワークの発達、
そのベースの上に、MMORPGの台頭です。
また、近年は慢性的な不況で、
みんな遊びに安易に大きなお金を費やせなくなっている。
そこで、安価で手軽に大きな冒険ができるMMORPGというのは、
そのような欲求を埋めるひとつの手段になっています。
いろいろな理由が重なって、
MMORPGの市場は、どんどん拡大しているようです。
そして、それに堕ちていく人もどんどん増えている。。。
個人的には、これは良い悪いの問題ではなく、
どういう趣味で生きているかという話だと思っています。
ただ、その趣味によって日常生活を捨てるというのは本末転倒で、
MMORPGは、あくまで趣味のエンタティメントとして、
日常生活を楽しむひとつの手段に止めておくのが、
程よい付き合い方ではないかなぁ、と思いますね。

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