[FF11] リーダの責任について考える

MMOなんてものをやってると、その中で多くの人とつながりができてくるものです。それがMMOの特徴でもあります。今までのオフラインゲームでは、常に自分が主人公で、キャラクターは複数設定されど、結局自分ひとりで冒険していることには変わりない。そういう意味で、その世界ではやり放題なわけです。

ところが、MMOの場合は、他キャラは実際に別人であって、そういう他の人と付き合いながら冒険をしていくことになる。人と付き合う、ということは、リアル社会と同様のルールとマナーが必要になってきます。ゲームの中は仮想世界ではあるけど、人が集まれば、そこは立派な「社会」になり得るわけで。

で、人が集まって何かをやろうとする場合、その集まった人たちをまとめる、という役回りも必要になってくる。そのまとめ役には、ある一定の責任というものがついてきます。例えば、小さな単位でいえば、PTのリーダ。リーダになったからには、まずPTに必要な人数を集める責任がある。それも、ただ集めれば良いというものでなく、ちゃんとジョブバランスを考えなければならない。PTが完成したら、出かけていく先を選定し決定するのも、最終的にリーダに任されるわけです。

最小単位のPTでさえ、これだけの責任はつくわけで、それが、ミッション進行のための集団であるとか、特殊なイベント(裏、空、リンバス等)のための集団などになると、それ以上の多くの責任が付加されてきます。

大抵、そういう大集団をまとめるのはひとりではほぼ無理で、サポート役的な人も必要になってくるのだけど、目標達成責任自体は、実際はリーダが負わされています。ここに2つの矛盾した立場が出てきます。その目標達成責任を一手に負うような重圧はなるべく避けたい。しかし、見事目標を達成したら、リーダはその達成感が最も大きい。リーダをやる人というのは、当然、その目標達成が、リーダをやる動機であり目的ではあるけれど、この後者の感覚を味わいたい為にやっているところもあるのでは、と思っています。

私も、過去何回か大人数のツアーを企画したことがありますが、特に、シャウトで知らない人を集めたりするときは、リーダである自分にかかってくる達成責任は大きい。チャットも、PT会話やらLS会話やらtellやらが入り乱れて、どれがどの人に対する回答であるかを見分けながら対応するので、それだけでいっぱいいっぱいなところもあります。(そういう意味では、LS内でやる企画は、結構気楽にやれたりする。)

ただ、それをやり終えたときの達成感は人一倍です。大きな目標を達成して嬉しいのは自分もだけど、参加した他の人も達成して嬉しいのは同じはずで、そのきっかけをつくったのはリーダである自分だぞ!という、一種自己満足的な感覚にも浸れるわけです。

その反面、その集団をまとめて、何かを進行している最中は、ずっと気を抜けないというところがある。というか、リーダをやると、そういう苦痛の方がずっと大きい。(だからこそ、その後の達成感も大きいのだけど。)なので、ほとんどの人は、自分でリーダをやるより、他の人がやっている企画に乗っかる方を求めています。その方が、使うパワーがずっと少ないですから。リーダなんかやるより、一参加者である方が、ずっと気楽。

そういうまとめ役的なことを何度もやってる人というのは、結構、ヴァナの世界そのものでの責任が蓄積されていくというか、あの人がリーダだから、またあの人についていけばいい、という、暗黙の立場に置かれてしまい勝ちになる気がするんです。本人も、そういう周囲の期待に応えなければ、という気持ちになっていて、知らず知らずのうちにそういう責任を負わされている。

だから、そういう「仲間」の期待に応える為に、「仲間でない」人を押しのけていかなければならない場合もあったりする。そういう行為の度合いによっては、あの集団はやばいぞ、あそこのリーダ最悪だ、などと、他所から酷評されることも多々なわけで。

そこで思うことがひとつ。そもそも、これは「ゲーム」だということを忘れていないか、と。もし、そのプレイヤーが社会人なら、その社会的な責任は、リアル世界で既に負っているはずです。その上、遊びに来ているはずのゲームの世界でまで責任を負うことはない。何かのリーダをやるなら、そのリーダの達成感を味わって自己満足でオシマイ、で良いと思う。そういう気持ちでプレイすれば、もうちょっと平和にやっていけると思うんですよね。

ついてきてる方は、そのリーダについていけば間違いない、などとは思ってないでしょう?むしろ、そういうことに参加できているだけで良いと思っている人もいる。…というか、だれかについていく立場の人は、その程度の気持ちであるべきだと思うんですけどね。私自身は、特に何かのリーダ的立場にあるわけじゃないので、大きな集団のリーダの事情をしっかり理解しているわけじゃなのだけど、やっぱり、エンタテイメントであるはずのゲームに於いて、社会的責任を負っている、というのは、本末転倒だと思うのですよ。

仮想世界は、リアル世界と同様の「社会」ではあるけれど、お金払ってまで仮想世界にきて、わざわざリアル世界と同じ苦痛を味わう必要はないぞ、という話です。

で、結局いいたいこと。リーダは、リーダの醍醐味だけ味わって、その責任はその場限りで良い!リーダについていく人は、そのリーダに過剰な責任を要求してはイカン!何かやるにつけて別の集団にしてやられてたとしても、大抵はその集団もこちらと同じ事情なんだから根に持ってはイカン!以上を踏まえて、リーダは本来の「ゲーム」を楽しむべきだ!と、そんなところかな。

ゲーム外の(BBSなどの)コミュニティで、いろいろなやりとりが展開されていることは、私も知ってます。以前はそういう場所も、ヒマがあったら覗いてたりしたのですが、最近は、あえてそういう場所は見ないようにしている。それって、本来のゲームと関係ないことでしょう。そういうことに楽しみを感じる人なら別だけど、私はFF11というゲームをしにヴァナにきているわけだから、そう考えると、そういう情報は不要なのです。

タイトルとURLをコピーしました