[FF11] ヴァナ・ディールの歴史(2)

さて、続きです…。
■ 力の時代

魔法の普及は、多くの人間に幸せと災いをもたらしましたが、中でもそれを最も喜んだのは、その頃、旧大陸の北方で覇を唱えていたエルヴァーン族の国家『サンドリア王国』でした。チョコボの騎乗に優れ、精強な騎士団を誇る彼らにとって、魔法が脅威で無くなった今、恐れるものは何もありませんでした。
サンドリア王国軍は、次々と近隣の獣人の砦や集落を陥落させ、クォン大陸のタルタル族の町を占領し、一時はクォン大陸のほぼ全土を支配下に収めました。
しかし、奢れるものも久しからず。クォン大陸の南端の辺境に、ヒューム族とガルカ族が築き上げた都市バストゥークは、ヒューム族の情報力と経済力で密かに地力をつけ、ついには第二次コンシュタット会戦で、サンドリアの誇る精鋭騎士団を散々に打ち破りました。勝因には、当時、バストゥークの最新技術だった火器の力も大きかったようです。
この敗戦をきっかけにして、王国を二分する内戦も勃発し、エルヴァーン族は、次第にその広大な領土を失っていくことになりました。
(ヴァナ・ディールガイドブックより)

CE.300年頃、サンドリア王国で続いていた内戦が終結し、ドラギーユ家が王位に着きます(ドラギーユ朝の始まり)。この頃から、サンドリアの各地への進軍が始まり、CE.391年には、サンドリア王立騎士団が結成されます(その初代団長にフェンブルール・オルデール卿)。サンドリアは、クォン大陸からウィンダスを一掃し、さらに、ミンダルシア攻略の拠点としてソロムグ原野の入り口に王立騎士団の城を築きます。
ところがそのソロムグにて、3人のタルタル魔戦士の夜襲を受け、チョコボは混乱し、圧倒的だったはずの王立騎士団は無残に敗走。さらに追撃を受けた騎士団は海や峡へ落とされたといいます。これは後に『ソロムグの壊走』と呼ばれるようになったとのこと。
このとき、サンドリアとウィンダスの両国で不可侵条約を締結しますが、その保証国として、サンドリア建国の功臣アルファロン・タブナジア侯爵を立て、新たに「タブナジア侯国」が立国されます。(タブナジアはサンドリアの属国?)
CE.480年頃、サンドリア神殿騎士団が結成され、主に国内の寺院の警護を任されるようになります。この神殿騎士団ですが、意外にモンクの発祥の場とされています。修道僧たちの間で武道の修行が盛んな時期があり、ダボイの修道窟もその修行場のひとつであった、と(だから修道なのね…)。このあたり、東洋の僧侶のイメージと西洋の僧侶のイメージがごっちゃになってる気がしないでもない…。(*´ー`)
戦王アシュファールと呼ばれた、第9代サンドリア王アシュファール・ドラギーユが生まれたのがCE.542年。彼は、CE.558年に異母兄姉を殺して王位につきます。第一次コンシュタット会戦で、ウルガランでの“千人落としの崖”でのオーク撃退が史話として伝えられ、25年の生涯に33度の戦を経験したことでも名を馳せてるようです。(…ウルガランにオークなんていたっけ?)
力の時代も末期、CE.680年、第二次コンシュタット会戦の後、再び王国の覇権をめぐる内戦が勃発。それを制したのが第24代国王ランペール・ドラギーユでした。彼は、王都を襲った黒龍を打倒したとして“ドラゴンスレイヤー”としても名を轟かせています。このとき、ランペールは、瀕死の黒龍の命を助ける代わりに自らの墓守を命じた、というエピソードもあります(黒龍ってのはヴリトラですよね。あれをソロでやったのかオッサン…)。ランペール王は、さらにクォン大陸を制し、サンドリア王国最後の栄華を極めます。
それまで、ロンフォール北西のラングモント峠は、長い間『北壁』を越える唯一の道とされ、王立騎士団によって厳重に護られていました。しかし、この頃よりオーク族が山越えする別のルートを開拓し、続々と軍勢を送り込んできたため、サンドリア王国はそれまでの南下政策を中断し、北方の守りにも兵力を割かなければならなくなります。
CE.685年、パルブロ鉱山でミスリルの鉱脈が見つかり、多くの人が一攫千金を求めてパルブロ鉱山に集まり始めます。このとき、バストゥークの人口は一気に膨れ上がったといわれています(『ミスリルラッシュ』)。その結果、治安維持と軍紀粛清のために『ミスリル銃士隊』が結成された、という流れのようです。この頃から、バストゥークは徐々に力をつけ始めているみたい。
そして迎えたCE.691年、第二次コンシュタット会戦。ヒューム族の技術によって作り出された火器の力もあり、バストゥークは、最強を誇っていたはずのサンドリア騎士団を撃破しています。その後、サンドリアでは100年に渡る長い内戦が始まることになり、王国は衰退の一途をたどりはじめます。
■ 技の時代

衰退したサンドリア王国に変わって栄えるようになったのが、『バストゥーク共和国』でした。
ヴァナ・ディール全土に散らばるヒューム族の商人は、バストゥーク近郊の鉱山で産する稀少鉱石や貴金属製品を商うことで、共和国に空前の経済発展をもたらしました。この構造は、後に天才技術者シドの登場により、ますます加速されることとなります。
また、合理的なヒューム族は、もうひとつ都市国家を築き上げました。それが、『ジュノ公国』(後のジュノ大公国)です。二大大陸を結ぶ海峡に浮かぶ小島の漁村に過ぎなかったジュノ公国は、橋が架けられたことをきっかけとして、一大海運国へと歩み始めたのです。
(ヴァナ・ディールガイドブックより)

元来、冶金術に長けたガルカが大昔から黒鉄鉱の精製やダーク鋼(鉄鉱3対黒鉄鉱1の合金。錆びない、青銅や鋼などと比べてはるかに硬度が高い)の加工に必要な技術を持っていたようです。しかし、ダーク鋼の武器や道具はあまりにも重く、ガルカ以外の種族には向いていなかったようで。しかし、ヒュームたちがその軽量化に成功。この技術は武器や船体など、さまざまな製品に利用され、バストゥークの経済発展に大きく貢献したといわれています。
CE.762年、探検家グィンハム・アイアンハートにより、バルクルム砂丘に小さな入り江が発見され、そこを『セルビナ』と名づけています。後に、そのセルビナには、バストゥークによって、グスタベルグ地方で採掘された鉱石を運び出すための港町が建設されました。(後の“クリスタル戦争”後に、セルビナは中立を宣言し自由都市となっている。ん?マウラは…?)
現在のジュノに漁村が作られたとされているのは、CE.800年頃。このジュノは、ロランベリー耕地における果実収穫と海運により都市国家へと急速に変貌し、ジュノ公国(後のジュノ大公国)が成立します。二大大陸を結ぶ海峡に浮かぶ小島の漁村に過ぎなかったジュノ公国は、東西交通の要衝『ヘブンズブリッジ』が架けられたことをきっかけとして、一大海運国へと歩み始めた、とされています(ジュノは橋上の都市なんですね)。
(つづく…)

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