[ゼルダの伝説シリーズ] ゼルダの伝説 大地の汽笛 レビュー

昨年末の作品ですが。

ゼルダの伝説 大地の汽笛
対応機種:ニンテンドーDS
CERO年齢区分:A
ジャンル: ペンアクションアドベンチャー
発売日:2009年12月23日
希望小売価格:4,800円(税込)
プレイ人数 : 1人(対戦モード2~4人)

ゼルダの伝説 大地の汽笛
ニンテンドーDS専用ソフト『ゼルダの伝説 大地の汽笛』の公式サイトです。

ストーリー

評価 B

魔王が復活するぞ!阻止せねばッ!…という、よくあるパターンではあります。というか、シナリオ的にはそれに尽きます。

初っ端に、魔王によって「神の塔」がバラバラにされ、オマケにゼルダが体と魂に分離されてしまうので、それを元に戻すという目的を追っていく感じ。ただ、DSのゼルダは(てか、ゼルダシリーズ全般?)ストーリーよりも、パズルや謎解きなどといった本来の意味でのゲームでプレイヤーを引き込んでいくというタイプの作品ですね。

でも、だからストーリーがショボイわけではなく、ゲーム全体がパズル的なシナリオになっているので上手いつくりだと思います。

グラフィック

評価 B

DSなのでとくに言及はしませんが。

グラフィックとは違うけど、気になったことといえば、画面の狭さですかね。DSだから仕方がないといえば仕方ないんですが。例えば、汽車での移動時に敵襲されたとき画面の中に全ての敵が納まりきってないんですよね。なので、全部倒したと思ったら、不意に画面外から攻撃受けたりみたいなことも何度か。視点移動はできるんだけど、あっちむいたらこっち側が死角になったり、こっちむいたらあっちから飛び掛られたり、画面が狭いが故に視点移動がせわしない印象でした。

サウンド

評価 A

ゼルダ風味がちゃんとあり、新鮮さもあり、個人的に良曲ばかりだったので高評価です。

一番長く聴いているであろう汽車で走るときの曲が今回一番のお気に入りだったというのも良い。あと、セリフがフルボイスではなく、感情表現的な声がワンポイントで挿入されてるのもある時期からのゼルダシリーズの恒例ですが、今回も踏襲されていて、これも良い演出。うるさくなく心地よい曲や音声の仕上がりでサウンド面で文句つけるところはありません。

バトル

評価 B

ゼルダの場合はフィールド上の敵を主に剣で切ったり突いたりするというバトルですが、前作「夢幻の砂時計」同様、全てタッチペンでの操作。なので、若干慣れが必要ですね。

敵シンボルを1回タッチでロックオン切り。敵に対して横にドラッグで斬り攻撃。敵に対して縦にドラッグで突き攻撃。ぐるっと円を描くと回転斬り。基本はこの4つ。

これに加えて、ブーメランやムチなどの道具を駆使したり、あと、ゼルダがファントム(鎧)に取り付いて、それを同時に操作する場面もあるので、その状況に合わせて上手く戦いを組み立てていく感じ。ただ、これがちょっと難易度高い気がしました。多分、慣れなんですけどね。

特にボスとのバトルは、そのボスが登場するダンジョンで入手したアイテムを上手く使って倒すような感じなんだけど、初見だと要領を得ず、最初は大抵ボコられます。しばらくやってて、あーこうすれば良いのか!と気づいたら、あとは何とかなる感じ。要は、その倒し方を探る部分もゲームになっている
という感じです。気づかないと、いつまでたっても倒せないんですね。

あと、ゼルダファントムを同時操作するバトルも何回かあるんだけど、これも慣れないと、ゼルダを操作してるつもりがリンクが動いたりとか思うようにコトが運ばないことも多い。それらの操作をモノにできるかどうかで、このゲームの面白さが大分かわってくるかも。

キャラクター

評価 B

登場人物は結構いますが、メインはゼルダとリンクでこの2人のコンビが良い味出してます。今回のゼルダは、清楚なお姫様というより、若干天然なおせっかい娘という感じ。従来作品でリンクについてくる妖精のような位置にゼルダが入ってくるので、役回り上でしょうけどね。

ところで、RPGのヒロインって「私はどうなっても良い」というちょっと自己犠牲な性格を持ってることが多いんだけど、今作のゼルダは、最初に魂と切り離された自分の体のことをしっかり心配していて、彼女のセリフの端々にその気持ちが正直に現れてるあたりが個人的に大好きでした。自分は大事にすべきです。

自己犠牲精神は美しいのだけど、若干芝居がかることが多いので、こういう人間的にストレートな気持ちを持ってるキャラの方がむしろ愛らしく思えます。その意味で今作のゼルダ姫は良かったです。

ゲームシステム

評価 B

前作が船旅なら、今作は汽車なんですね。マップの移動は全て汽車。要は、レールの上。で、ゲームとしては、謎を解いていく度に汽車の線路がいろんな方向へ延びて、移動できる範囲がどんどん広がっていく、という感じ。この汽車を使用したミニゲームやバトルなども用意されていて、汽車というシステムを余すところなく堪能させてくれるようなつくりになってる。それ以外の、ダンジョンパズル要素は従来のゼルダシリーズからの期待を裏切らずですね。

そして、言及しとかないといけないのが、笛。酸欠ゲームです。マイクに向かってフゥーッと吹きながらメロディやリズムをつくる要素なんですけど、これ、私は最初、マイクの近くで思いっきり吹いてたのね。で、頭痛くなったり。実は、遠くから軽く吹く程度で十分鳴る。DSに向かって必死でフゥーッフゥーッってやってる自分の姿がアホ丸出しで、おかしいやら寂しいやら。客観的にみれば、この笛の要素は面白いすね。

あと、アイテムやマップを開くメニューに関しては全てタッチペンによるポイント操作。これに使いづらさを感じることはなかったです。ただね、ブーメランなどのアイテム使用時は右上シンボルをタッチでモード切替するんだけど、これは率直にいって使いづらい。というか、右上のシンボルが邪魔!アイテム使用はRボタンでも行えるので、基本的にそちらでの操作がメインになるんですがね。そうなると、画面右上に常に表示されてるボタンがいらなくなるので、これ非表示にできても良いかと。画面右上をターゲットしようとしてタッチしたらアイテム使用に切替わったりしてイラッときたことがもう何度かあって。

あと、画面を1回タッチで剣攻撃、2回素早くタッチで前転するようになってるんだけど、これが、意図してるのと逆の動作が出ることも多くこれもちょっとストレスだったかも。敵を攻撃しようとしたら前転して敵に突っ込んだり、前転しようとしたら剣を突き出したり、とかね。このへんはボタンのトグルでの組み合わせでも良かったんじゃないかしら。1回タッチ、2回タッチの判定、あとタッチする場所も
関係するんでしょうけど、タッチ操作って、結構大体でやってるところがあるので、キー操作による確実性も入れても良いところじゃないかと思ったということです。

ただまぁ、この「全てタッチペンで」というのは、DSゼルダの製作側のこだわりなんでしょうけどね。

総評

評価 B

面白いです。やり応えは十分です。特に、前作「夢幻の砂時計」が面白かったという人にはオススメの内容ではないかと。

ただ、上にも書いたけど、ゲームとして全体的に難しい。ストーリー進行自体は1本道なので迷わないけど、ダンジョンのパズル、ミニゲーム、特にバトルあたりは頭も使うし、操作テクニックもそこそこ要求される。なので、お子様やお年寄りにはハードル高い内容です。まぁ、お子様やお年寄りがゼルダとかしないでしょうけど。

コメント

  1. じすと より:

    私もフィールド移動のBGMが好きです。フルスロットルで走ってると、列車の音とBGMのリズムがシンクロしてとてもきもちいいんですよね。
    移動自体はわりと面倒かと思いますが、そこのBGMを気に入ってしまった事でそんなに苦痛でもない感じですw

  2. あるる より:

    汽笛も鳴らすと雰囲気ばっちりですね。
    ただ、機関車を「ふわふわ」にすると、汽笛がえらく間抜けになったり。エンディングで笑ってしまいました。

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