[TOX2] テイルズ オブ エクシリア2 レビュー(クリア編)

発売からだいぶ経ってしばらく放置してたんですが、ここ最近シリーズ新作の話も聞かれるようになってきたので、一気にクリアしました。

テイルズオブエクシリア2
対応機種:PlayStation 3
CERO年齢区分:C
ジャンル: RPG
発売日:2012年11月1日
希望小売価格:8,380円(税込)
プレイ人数 : 1人

テイルズチャンネル+
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評価は例によって、S、A、B、C の4段階評価。当然、私の主観によるものってことで。若干ネタバレ含むかも?抑え気味には書きますが、ご注意ください。

ストーリー

評価 B

前作TOXの続編ということなんですが、その世界観をさらに拡張して真相を明かしていくという感じ。前作はリーゼ・マクシアという世界の外側にエレンピオスという世界が広がってることがわかったところで、ほどなくストーリーが終結したんですが、今作ではその2つの世界の絡み合いが展開されていく。

個人的に前作では、リーゼ・マクシアより大きな世界であろうエレンピオスを十分堪能できないで終わった感があったので、さらにエレンピオスが広がっていくことを期待してたんですが、MAP自体はほとんど前作のままでした。ここ、個人的にちょっと残念な点。

とはいえ、物語自体は、リーゼ・マクシアの黎明から精霊と人間の関わりや、リーゼ・マクシアでは悪とされていた黒匣(ジン)がエレンピオスでは必須技術になっていたり、それが2世界の関係に及ぼす影響などがリアルに描写されていて、これはよく考えられてるなとも。

このへん、現実世界における核技術にかぶせてますかね。基本的に人間は精霊の犠牲の上に存在しているということで、それがラストにもつながるシナリオになってくるんですが、そんな人間の生き方を否定する存在との対立という流れは、テイルズシリーズ通して似通ってる気がします。

ちなみに、このTOX2は3つのエンディングがありますが、どれもわりとナイーヴになっちゃう終わり方なので、この評価はやる人によって割れるかなぁ…すっきりとハッピーエンドという感じではない、とだけ。なるほど、シリーズ初のCERO区分Cということか。

ちなみに、3つのエンディングのうち1つは、どうやらクリアしたことにはならない(クリアセーブできない)ので、実質のエンディングは2つということになるかな。でも、そのクリアしたことにならないやつが一番難易度高い…

グラフィック

評価 A

グラフィックということでは、アニメ調3D路線の作品では、現状おそらく最高峰に位置するかと。視点操作も回転方向の逆順が設定できるので操作する上での見やすさという点でも良いと思います。

あと、バトル演出の派手さはさらに極まってますね。リンクアーツや秘奥義、あと骸殻変身時の演出なんかも加わって、それらがキレイに決まってフィニッシュできたときの爽快さというのはこの作品のやりがいの一つともいえるかと。

サウンド

評価 B

BGMはバンナム御用達、というかテイルズといえばの桜庭ミュージック。個人的には今回あんまり印象に残る曲はなかったんですが、全体を通して各シーンの演出がちゃんと引き立つBGMだったと思う。

…とはいえ、やっぱり薄味だった感はある。テイルズシリーズのBGMは、もうここまでくると大体似たり寄ったりになってきていて、エクシリアならではという印象の曲が、あまり印象に残ってない。これはTOX2に限らず、最近のゲームについて感じていることではあるんですが、印象に残るBGMというのは少なくなってきてる気がするなと。

昔に比べれば、音色も生音に近くなり、音楽の質は確実に高くなってるんですが、それが逆に自然な感じのBGMとなって、曲が強く主張しないというか、本来のバックグラウンドを演出するという役割を達成しつつある、これがBGMとしてあるべき姿なのかもしれないな、とも。

ただ、ルドガーの着メロは印象に残ったかな(笑)あれはオープニングテーマのイントロのアレンジですかね。

キャラクター

評価 A

主人公はルドガー。そしてエルという少女。今作はこの2人の立場や視点から話が展開していくわけですが、加えて前作TOXのキャラも全員登場します。しかも前作キャラは全員バトルメンバーとして使用可能。これは個人的に嬉しい想定外。

TOSラタトスクとかでは、オリジナルキャラは登場するものの、成長させることができないサブキャラ扱いだったので、今回もそんな感じの参加になるかなぁと思ってたんだけど、普通に全員レベル200まで成長させられます。ちなみに、今回のヒロイン(?)であるエルはバトルメンバーではないです。

今回の主人公ルドガーは(1週目は)ほとんど喋らないんですよね。個性がないというか、個性はプレイヤーが決めるというか。バトル時に技の名前をしゃべるにはしゃべるんですが、それだけ。あと、分史世界のアレくらいか。

テイルズシリーズで、固定した個性を持たない主人公ってのは実際今作が初めてじゃないかな。それゆえマルチエンディングということにもなるのかも(?)ちなみに、私はまだ2周目をやってないのですが、2周目のルドガーは喋るようになるというウワサです。

バトル性能ですが、ルドガーは前衛として最優秀。双剣、双銃、棍と3つの武器を扱える上に、骸殻という状態に変身するとノーダメージでラッシュできる上、骸殻固有の秘奥義もあったりとチート性能。他のメンツもそれなりに強いんだけど、ルドガーが高性能過ぎて、私の操作キャラはずっとルドガーでした。

一応、ジュードとミラもほぼ前作同様の操作性で扱えるので、特にジュードは初心者でも扱いやすい方のキャラですね。後衛を極めるなら、ローエン、エリーゼ、あとミュゼあたりが使えるようになると楽しいですかね。アルヴィンとガイアスは、得物が大ぶりなので一撃は強いんだけど、ルドガーなどに比較して動きが緩慢なので、そういうのが好きな人は好きなのかもしれませんが、個人的には扱い辛かった印象(私は)レイアも前衛としてわりと扱いやすい上に回復もできるので、使う場面は多いキャラ。

困ったら、エリーゼとレイアをパーティにいれておけば、大体どんな相手も何とかなったりします。この2人はヒーラーとしてとても優秀で蘇生もできるので、いるだけで生存率が格段に上がりますね。

私はほぼルドガー操作で、他のキャラをリンクさせるというのが相場になりがちでした。そして、それで最後まで十分という(ルドガーが外れる場面はない)ちなみに、キャラデザは前作TOXと同様に藤島氏といのまた氏の合作。ただ、今作登場のルドガーとエルはどちらも藤島氏かな。

バトル

評価 A

ほぼ前作TOXと同じ。というか、3DのLMBSになってからほぼ同じシステムで踏襲されてますね。行動するのにAC(アサルトカウンタ)というものを消費する形式で、これはTOD、TOGのCC(チェインキャパ)と同じもの。個人的にこのシステムはストレスなくバトルできて大好きです。

ACとは別に、術技を使うのにTP(テクニカルポイント)を消費しますね。TPは俗にいうMPと同じ扱いのポイント。TPはACに含めてしまっても良かったかもなぁ、と、ちょっと思ったけど、そうするとACを大量に消費してしまって行動不能になったりして、TOD2みたいな悲劇になるかもしれないから、これはこれで良かったのか。

あと、今作で特徴的なのは仲間とのリンクですね。特定の仲間とリンクする(協力状態?)ことで、それぞれリンク相手のスキルの恩恵を受けられたり固有の支援を受けられたり、リンクアーツという2人の協力術技を発動できたり、何かと盛り上がれると。

あと、今回ルドガーだけ主人公補正で(?)かなり贔屓性能になっていて、上でも書いたけど、双剣、双銃、棍と3つの武器を扱えるので、敵の弱点に合わせて武器を変えて、適宜対応することができる。
あと骸殻という状態に変身すると、一定時間チート性能で暴れることができる。攻撃を食らうとチート時間が減るので、基本は相手の後ろや側面から○☓連打して最後に秘奥義決めれば大体の相手は落ちます。

…といった感じで、戦闘はかなり楽しめました。とにかく爽快です。

ゲームシステム

評価 B

これもシステム全般的に前作TOXとほぼ同じ。ただ、前作は成長をリリアルオーブというものでやってましたが、今回はレベルアップで普通にステータスも上昇していくという王道RPGのスタイルに戻ってました。スキルポイントのシステムもテイルズ定番になりましたね。

今作では新しいアローサルオーブという新システムが登場しましたが、これが個人的にはあまりよくわからないシステムでした。ざっくりいうと、火風土水光闇それぞれの属性を持つオーブがあり、またそれぞれの属性に術技が割り振られていて、それらのオーブを装備することで、その属性に対応する術技を習得していくというような感じ。

要は覚えたい術技の属性のオーブを装備することで、その術技を優先的に習得していくことができる、ということ。ただ、きっと結局全部の術技を覚えていくことになるし、どれを先に習得しても戦況が有利不利になったりというようなことも特になかったので、適当に何か装備しとけばOKなんですよね。これなら、レベルアップで普通に習得していくのでも変わらない気がしなくもない。一手間増えただけというか。

他、今作の特徴的なのは、借金システム。ルドガーは話の序盤で莫大な借金を背負うことになり、それを返済していくことでストーリーが進んでいくという、金が全ての人生に。

実際、受注クエストをこなしたりギガント討伐とかしていれば自然にストーリー進行に必要な借金は返せるんですが、お金がある程度溜まる度に借金催促兼ノヴァの小芝居に付き合わされるので、それがちょっと個人的に煩わしかったかも…

あと、今回ルドガーと各キャラとの親密度なるものが設定されていて、これが高いとキャラ固有の追加エピソードが発生します。親密度は、みんな大体均等にリンクしつつバトルしていれば、およそエピソード発生に必要な親密度は溜まっていくので、メインクエストとキャラエピソードを並行で進めていくというのが、このTOX2の主なゲーム進行になっていくかなと。

このキャラエピもメインに含めちゃって良いのになとも思いましたが、やり込み感を出す演出上、これはこれで大きなゲーム要素ということになるんでしょうかね。

総評

評価 A-

グラフィックも音楽もキレイで、バトルも楽しめて、クリア後のやり込み要素も豊富なので、わりと長く遊べるRPGです。過去作のキャラも、隠しダンジョンとか闘技場なんかに出てくるので、シリーズファンへの媚売りも抜け目なしですね。

クリア後に出てくるギガントなんかはレベル100でも厳しい相手で、それ対策に、ルドガー強化とか、さらに便利なアイテム追加とかありで、どうみても本編クリア後もさらに遊んでくださいという内容。

あと、テイルズシリーズはほぼどれも周回プレイが考慮されていて、クリアデータを引き継げるので、2周目以降もどうぞと。やり込み要素は十分。時間があればより深くやり込める。ただ、これは個人的な感想ですが、クリアした後、何だかいろいろ報われない感が残ったんですよね。多分あれがトゥルーエンディングだと思うんですが、どうみても続編ありそうな終わり方じゃないか、あれ。もしかして、周回することで、トゥルーエンドを見られるということなのかな?

ということで、時間が許せば 2周目も検討しようと思います。

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