ケロロRPG レビュー

とりあえず、ネタとして。

ケロロRPG 騎士と武者と伝説の海賊
対応機種:ニンテンドーDS
CERO年齢区分:A
ジャンル: RPG
発売日:2010年3月4日
希望小売価格:5,229円(税込)
プレイ人数 : 1人

ケロロRPG|バンダイナムコゲームス公式サイト
ナムコ・テイルズスタジオ企画監修:新・本格RPG 「ケロロRPG 騎士と武者と伝説の海賊」 の公式サイト

これはナムコテイルズスタジオがつくったということで、TOCを推進している、かつ題材がケロロとなれば、私としては手をつけずにおれなかった、というかですね。

ストーリー

評価 B

まぁ、無茶苦茶です。ケロロという作品を知ってる人はわかると思いますが、あの世界では、別の作品の世界をネタとして扱うことが多く、このゲームもそんなノリですね。ケロロが古いゲーム機を手に入れ、それを起動したところ、なぜか現実世界にモンスターが。それを何とかしようとスッタモンダやってたら、何故かケロロたち5人がゲーム世界に取り込まれてしまい、ゲーム世界の登場人物になってしまった。みたいな。

もちろん、最終目標は、そのゲーム世界の魔王を倒すこと。わかりやすいです。ストーリーのつくりより、各パートのネタに散りばめられたケロロギャグを楽しむといった感じ。

グラフィック

評価 B

DSだし、古風なドット絵ゲームだという設定なので、グラフィックはそれなり。とはいえ、キャラクターの描き込みはしっかりしてるので、ちゃんとケロロの世界が再現されている感じ。バトルシーンの各キャラとかも、ちゃんとそれぞれのキャラの表情など特徴をおさえているので、それぞれの動きを見てるだけでも面白いですね。

あと、テイルズと同じつくりということで、超必殺技(テイルズでいうところの秘奥義)を発動するとそれぞれキャラごとのカットインが入るのも良い。

サウンド

評価 B

意外としっかりと曲作りされてた。作曲は田村信二氏(今回は青山響という別名義ですが)で、この方もずっとテイルズに関わっておられる作曲家ですね。フィールドや街などは、ケロロっぽいアッケラカンな感じもちょっと出てるかな、という感じがしましたが、戦闘やダンジョンの曲は、フツウのRPG(テイルズ)っぽく熱い感じでつくられてました。

個人的には3姉妹戦の曲が好きですね。

バトル

評価 A

モロにテイルズのLMBS。しかもCC(チェインキャパ)システム!DSということで2DのLMBSになっていて、TOD(PS2版)に近い操作感で遊べますね。攻撃や防御、技の出し方なども、テイルズと同じ操作感で違和感なく繰り出せるし、しかもCCシステムなのでサクサクと爽快バトルを展開できて楽しかったです。

バトルに参加できるのは3人なんですが、プレイヤーキャラ以外はCPU操作になって、そのCPUの動きはメニューから作戦で設定という、これもテイルズと同じ方式。ただ、作戦は最初から全部そろってるわけじゃなく、デフォルトで用意されてるもの以外は、グレードショップでグレードを消費して取得していくことになります。そう、このケロロもテイルズと同じグレードのシステムがあるんですが、グレードはそのグレードショップで特殊な武器や料理レシピ、作戦を入手するのに使えます。

今回独特の仕様としては、BR(ブレイジングライズ)というやつがあります。TOGでいうところのエレスライズみたいなやつですが、敵に攻撃を当てたり倒したりするとBRゲージが溜まっていって、これが満タンになったときにLボタンポチっとやると、フィーバーモード(とはいわない)になるみたいな。BR発動中はCCを消費せずに技をガンガン使えるのと、あとBR中にLボタンで超必殺技が発動できる、という感じ。これもまた楽しい。BRゲージは食事とかも合わせるとすぐにたまるので、超必殺技もガンガン使えて、バトルがとても面白いです。

あと、TOHにあった援技のシステム(サポート)も。TOHでは、過去テイルズ作品のキャラが登場したけど、このケロロでは、作中に出てきたサブキャラと、加えて過去のバンナム(主にナムコ)のゲーム作品の懐かしいキャラが出てきて援護してくれます。

とにかく、この作品のバトルは楽しい。

キャラクター

評価 A

パーティキャラは、ケロロ小隊5人(5匹?)ですね。それ以上増えることも減ることもない。うち、バトルに参加できるキャラは3人ですが、これはいつでも自由に交代することができます。それぞれのキャラの性格は、ケロロ軍曹の作中の性格そのまんまなので割愛。

バトルメンバとしての性能ですが。まずケロロ軍曹は、剣で近接攻撃タイプという、RPGの主人公らしい立ち位置、役回りという感じ。テイルズシリーズお馴染みの技も、名前を変えて実装されてる感じで、比較的使いやすいです。

タママ二等は、格闘タイプ扱いですかね。パンチキック中心で、タママインパクトもちゃんと実装。あの厨っぷりもそのまんま。タママも近接タイプなので、プレイヤーキャラとして比較的使いやすいです。

ギロロ伍長は、飛び道具を多様する感じで、後ろから遠隔攻撃をするタイプですね。ギロロは攻撃を繰り出すまでにちょっとラグがある感じで、一発は当たればデカいけど、モタる感じがありました。

クルル曹長は、発明武器や怪音波などで攻撃になるか。RPG的な役どころでは魔法使いの位置になるのかな。前半はパッとしないけど、後半かなり強力な範囲攻撃を使えるようになるので、パーティに置いておけば「メンドクセーな」といいつつ、かなり活躍してくれます。

ドロロ兵長は、短剣での素早い攻撃が得意。役どころは、忍者かシーフあたり。そのまんまですね。敵の弱点を見たり、アイテムを盗んだりできます。攻撃が早いだけに、ガンガン技を出してCCがすぐに枯渇するんだけど、基本は連続技を当てて逃げる、というヒット&アウェイでやるのが良い感じですね。

5人とも、CPUにしろプレイヤーにするにしろ結構使い勝手が良いので、主人公のケロロばっかり使うみたいなことにもなりにくいかな。そうはいっても、ケロロが一番使いやすいですが。上記5人以外は、ケロロ軍曹で登場してくる一通りのレギュラーキャラは設定されてますが、全てNPC。夏美とか冬樹あたりはゲーム外にいるってことで、作中ではそのそっくりさんが登場してくるという設定。キャラはフルボイスで、メイン扱いのイベントは声つきです。サブイベントも一部声付き。声優はケロロ軍曹と同じなので豪華キャストですね。

ゲームシステム

評価 B

システムはほとんどテイルズと同じ。装備は武器のほかに、ガーディアンという防具?があって、これはガンダムの各作品に登場してきたMSそのまま。ガーディアンは基本は店で買うんですが、その他レアなヤツはダンジョンなどで入手するようになっていて、これを全部集めるのも、今作のコレクション要素として結構比重大きいかも。

クリアすると、入手したガーディアンの出典作品や軽いウンチクみたいなものも見られるようになるので、特にガンダムファンは集めずにはおれんでしょう。あと、称号は「コードネーム」という形で実装されてます。このコードネームを変えると、そのキャラのいろんな性能が結構大きく変わるし、特に、話の節目節目にモアのそっくりさんがくれるコードネームは、見た目や使える技まで変わってくるので無視できない要素といえますね。

サブ要素として、これもコレクションということになるかな、「ケロカ」というカードバトルの要素もあります。その他、基本的な成長システムはレベル成長のみで、武具の強化みたいな要素はないので、あまり深く考えずにフツウにレベル上げしてれば強くなれる。あと、「ケパロウの地図」なる要素もあるんだけど、世界のいろいろなポイントに宝物が隠されているということで、その位置を示すのがその地図。この地図はゲーム外から(例えばWebとか公式攻略本とか)入手できるアクセスキーを入力することで、それぞれに対応した宝のありかが判明する、という感じ。これは、発想としては面白いかもしれないけど、何かゲーム外ということと、他の商品も抱き合わせで感もあって個人的にはどうかと。

まぁ、いまどきはネットでいろんなアクセスキーが暴露されてたりするんでしょうけどね。

総評

評価 B

RPGのストーリーは王道。展開は最後まで予想通り。あえてこういう流れにしてあるんでしょうから、そこはあえて評価しますまい。ただ、ケロロたちのかけあいというか、小ネタみたいなものは話の随所に散りばめられていて、そういうのはアニメや漫画でフツウにケロロ軍曹をみてるみたいで面白かったです。

ストーリーは置いとくと、何といってもバトルが楽しいので、それだけでも結構やり応えはある作品だと思います。あと、ガーディアンやケロカといったコレクション要素も充実してるので、やり込み派な人もそこそこ楽しめるかと。例によって、クリア後に隠しダンジョンが登場したり、BGMプレイヤーが解放されたりというクリア特典もちゃんとある。個人的には、テイルズのマザーシップといっても良いつくりじゃないかと思ってたりします。ただし、ストーリーを除く。

ケロロ軍曹、またはテイルズシリーズに造詣が深い方はこの作品はやってみる価値はあるかもしれません。

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