[FE] ファイアーエムブレム 暁の女神 レビュー

買ったはいいけど全然やってないゲームコレクション。前回書いた「新・紋章の謎」に押し出される形でやったので、折角だからレビュー。

ファイアーエムブレム 暁の女神
対応機種:Wii
CERO年齢区分:A
ジャンル: ロールプレイングシミュレーション
発売日:2007年2月21日
希望小売価格:6,800円(税込)
プレイ人数 : 1人

ファイアーエムブレム 暁の女神
このサイトはWii用ソフト『ファイアーエムブレム 暁の女神』の公式サイトです。

ストーリー

評価 B

実はこれGCで出た「蒼炎の軌跡」の続編なんですよね。前作をやらないで続編からやるというのは不本意なんですが、そっちはハードがGCということで、いずれまたということで。

本作のストーリーなんですが、大きく4部構成になっていて、それぞれ別の国の事情や動向を追いかける内容で、最終4部でそれらの物語が一通り合流する、という形。「蒼炎の軌跡」もそうなんですかね。それぞれの部、及び章でお互い敵対関係にある国の部隊をプレイヤーが操作することになるので、今まで使ってた部隊が次の章で敵軍として登場したりして、ちと複雑な気分だけど、これはこれで面白いつくりだと思いました。

物語そのものは、最近のRPGにあってはありがちか?旧作なのでネタバレ気味に書きますが、今まで人々が「女神」と崇めていた存在が結局ラスボスで、今まで人々が「邪神」だとしていた存在が結局味方になる、という、どんでん返し的な展開だったりします。その真実はエンディングで、ということになるんだけど、そこは書かないでおきますか(てか、この時点で十分ネタバレ?)。

うん、素直に面白いと思います。

グラフィック

評価 A

多分、GCの「蒼炎」からだと思いますが、フィールド、バトル共に3Dグラフィックになってる。かつ、物語の節目(部の区切りとか)には短いながらも声付きのムービーが入る。個人的には、FEにムービーはいらないと思うんだけど、顔グラだけからでは伝わらないキャラクターのイメージが実際に動いたりしゃべったりすることで明確になるので、そういう効果はあるのかな、とも。

ただ、小説を読むように、このキャラはこんな感じだと想像するのも楽しみだと思うので、そういう観点では、やはりムービーは不要ですかね。

要不要は置いといて、ムービーそのものの質でいえば、アニメ調と3Dポリゴン調の合いの子みたいな独特の絵で、Wiiにしてはよくできてるんじゃないかと思いました。フィールドやバトル時のグラフィックもキレイで見やすく、バトル時の各キャラの動きもカッコイイ。

てことで、この作品のグラフィックは私の中で高評価です。

サウンド

評価 A

こちらも良曲が揃ってました。フィールド、バトル共にそのときその場の雰囲気が出ていて、曲自体も私のツボにハマるものが多かったです。芸が細かいと思ったのは、フィールドからバトルに入ると、フィールドの曲が中断され、バトルからフィールドに戻るとバトルの曲が中断されるわけだけど、前の状態に戻ったとき、フィールド、バトルともに曲のループの最初まで戻らないで、中断したところから再開するんですよね。それによって、良い曲なのに最後まで聴く事が滅多にない、というゲームのBGMにありがちな勿体無い感もなく、良い演出にもなってるんじゃないかと思いました。

個人的には、第2部のバトル曲(クリミア軍操作時の曲?)がお気に入り。

バトル

評価 B

ファイアーエムブレムのバトルです。以上。

もうそれだけで言い足りてるかと。基本的に戦略シミュレーションなので、その面白さを評価するというのは、囲碁や将棋の面白さを今さら評価するような感覚だったり。このゲームの面白さは、そのバトルを経てどのキャラをどう成長させ、どういう戦況でどう使うか、というあたりの試行錯誤ですね。

キャラクター

評価 B

味方ユニットとしてキャラクターがわんさと登場するのがこのゲームの特徴でもあるんですが、メインキャラはそれぞれの部における主人公ですかね。

第1部ではミカヤ、サザ。
第2部ではエリンシア。
第3部ではアイク。
第4部では、その全員。

およそ上記キャラが死亡するとゲームオーバーになります。4部通して、おそらくこの作品の主人公っぽい存在はアイクでしょうかね。エンディングもそんな感じ。ミカヤやサザは終始シリアスな感じなんだけど、アイクは、真面目なようで微妙な愛嬌も見せるので、そのへんで好感度高いかも。強さの面でも、アイクは強いし使いやすい。

一方、ミカヤは、意識して育てないと弱いままですね。相変わらずキャラの数は多いですが、当然全員育てきるのは困難で、好みのキャラを特定して、そのキャラを集中的に育てることになる。・・・のだけど、今回、変身すると戦闘能力が異常に高いラグズという種族のキャラがいて、変身が解けると弱いんだけど、変身がずっと解けない能力を持つやつもいて、そいつさえいえば大抵負けないというバランスブレーカーが数名(匹?)いるんです。狼の彼女とか、鷹の彼とか。あれは反則キャラ。で、そいつばっかり使ってると、他のキャラが育たないという罠もあったり。

私のお気に入りは、今回もペガサス3人組(姉妹ではない)。トライアングルアタックは健在です。

ゲームシステム

評価 B

基本的に「ファイアーエムブレム」(あたりまえ)。「蒼炎の軌跡」のシステムがベースとなっているようだけど、私はそちらをやったことがないので、むしろ逆に「蒼炎の軌跡」はこんなだったのね、という感じですが。今までと大きく違うのは、3D化してるあたりかな。それ以外は、兵種やクラスチェンジの概念も踏襲されているし、武器や魔法、或いはアイテムに耐久度があるのも同じだし、必殺技に名前がついてカッコ良くなってるな、くらいか。

今回からか前からかはわからないけど、各キャラに特殊な能力「スキル」というのがつくようになって、それが着脱可能なものがいくつかあるというのは新しいかな。あまり使わないキャラが持ってるスキルをはずして、お気に入りのキャラにつけてやる、といった追剥ぎみたいな使い方もできます。剥がれるキャラには気の毒ですが。

相変わらず取得経験値には限りがあり、レベルにも上限があって、良く使うキャラはカンストしやすいという従来からの不満点はそのままなんだけど、これもゲーム性と考えれば、そこそこ完成されてると思う。

ちなみに、この作品はWii向けではあるけど、ポイント操作ではなくリモコン横向き、或いはクラシックコンでの操作になります。特に素早い操作も要求されないので、これはこれで良いかと。

総評

評価 B

最初は、FEが3Dである必要はないだろう、と思ってたんだけど、やってみたら、これはこれで味があって良い感じでした。3Dファイアーエムブレムとはこうだ、という走りになる作品か。それは「蒼炎の軌跡」かな。ゲーム自体は、戦略シミュレーションゲームとして、或いはRPGとして、或いはキャラ育成ゲームとして楽しめるので、3Dアレルギーがなければ、普通にFEとして遊べる内容でしょう。

3Dになって、個人的に印象深いのは、バトル時、キャラがいろいろ無駄な動きをするんですよね。ヤリをグルグル回したり、ピョンピョンとバック転したりと、お前らどこの雑技団だよ!と突っ込み入れたくなる動きを見せる。

だが、それが良い。

かわいい顔の女性キャラとかが、ビュンビュンとヤリや剣を振り回す勇猛なパフォーマンスをするのだけど、それが良い。3Dなファイアーエムブレム、私はこの路線で良いのではと思いました。

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