[LR] ラストレムナント レビュー(クリア編)

やっと終わった。長げーこのゲーム。

THE LAST REMNANT
対応機種:Xbox360
CERO年齢区分:C
ジャンル: RPG
発売日:2008年11月20日
希望小売価格:8,190円(税込)
プレイ人数 : 1人

THE LAST REMNANT -ラスト レムナント- | SQUARE ENIX
『ラストレムナント』がリマスター版となってPS4とSwitchで復活!

ストーリー

評価 A

本編ストーリーはよくできてました。ラストバトルの後、最後の最後で主人公ラッシュの正体が判明するんだけど、これは私は全く予想してなかった。良い意味で意表を突かれました。妹が特別な存在だったというのは物語の序盤から何となくわかってたんだけど、主人公本人をすっかり忘れてたってのもある。(実は最初から正体が堂々と謳われてたりしてるんですが)

全体の流れも、話として無理はないし、完成度は高い気がします。キャラごとのサブクエストもラストレムナントの世界に密接に関わってる内容で、こちらもそれなりの話だと思う。全部こなすのは骨ですがね。時間がたっぷりあれば全部コンプリートしたいところ。ちなみに、クエストを全部コンプリートすると真のラスボス(?)と戦えるらしい。

グラフィック

評価 B

綺麗かといわれれば、文句なしの美しさです。ただ、その為かどうかわからないけど、描画速度がかなり犠牲になってる感がある。街なんかだと、テクスチャの描画が遅れることがあるし、もっと酷いのはバトルですね。表示されるキャラの数が多くなったり、ちょっと天候や背景の映像効果が入ってたりするとカクカクするという以上に、ピタッと止まります。解像度をD2かD3くらい(PS2レベル)に落とせば多少速くなるらしいんですが、それじゃXbox360である意味が半減しますよね。最終テストとかで普通にNG出なかったのか。

この描画のモタり以外は、ほぼ満点なんですけどね。カメラ視点も360度回転できるし、回転方向も順方向、逆方向どちらでもいけます。視界が悪くて困ることはなかったです。

サウンド

評価 A

特に印象深い曲はないんですが、ちゃんと雰囲気も出てるし、戦闘や緊迫した場面では、その緊張感も演出できてると思いました。要は良かったってコト。

あと、SEがリアルですね。良い意味でもそうでない意味でも。斬ったり殴ったりしたときの音が生々しい。ブシャーッて感じで血とか噴出すの。音と同様に映像効果もそうだけど、リアルなのは良いけど、こういうの受け付けない人もいそう。出血がダメな人はプレイ注意かもです。

バトル

評価 B

このゲームの半分はバトル。最大5人のユニットを組んでユニオンをつくり、ユニオンも最大5つまでつくれる。そのユニオン同士がぶつかり合うと。アクションバトルではなくコマンドバトルなんだけど、コマンドもキャラ1人1人に指定できるわけではなく、例えば「ミスティックアーツで攻撃しろ」というコマンドを選んだら、そのユニオン全体が術法(魔法系)の攻撃を中心に動く、という感じ。どのキャラがどの技を出すかなどは、一応事前に確認しながらやれるんですが、その中に欲しい動作がないことも多いので、それも含めて上手くやり繰りしていく必要があるという、頭脳バトルな面が強いです。

バトルの最中の動きも重要だけど、ユニオンの組み方でもバトルの有利不利が変わってくるので、もうそこから頭を使う。一応、最大5つのユニオンをつくれるのだけど、全体のユニット数は最大18人なので、単純に5×5のユニオンを組めば良いというわけではなく、どういう能力を持ったユニットをどう配分するか、というあたりから試行錯誤が始まる。

これが、本作の面白いところではあるのだけど、毎度となるとちょっと疲れる面も。

システムは良くできてる。ただ、少なくともお手軽に遊べるって感じではない。そんなわけで、バトル1回1回が時間かかってしょうがない。もちろん、いちいちユニオン組み換えるわけじゃなく、やってるうちにある程度固定してくるんだけど、バトル自体が、どうも時間がかかる仕様なんですよね。技の構えとか、いちいちやるんだけど、そういうの端折れるスイッチとか欲しかったかな。

キャラクター

評価 A

主人公のラッシュは、最初粗雑な印象があったんだけど、やっていくうちに愛着が沸いてきましたね。その他のサブキャラもそれぞれに個性があって良い。ダビットやイリーナ、アスラム4将軍などの、ほぼレギュラーとなってるキャラの他にも、ユニオンに組み込めるユニークリーダというキャラがいて、彼らにもそれぞれ個性がある。それぞれ独自のセリフを持っていて、微妙に笑わせてくれます。

ところで、キルネアの口調はレノ(FF7)ですか。

ゲームシステム

評価 B

RPGといいながら、新しい要素ばかりなので、何が良い悪いというのも指摘しづらいんですが。キャンプメニューに関しては、特に操作に不自由は感じませんでした。このゲームに関してはメニューからアイテムを使うということはない。メニューを開くのは、主にユニオンの組み換えと、あとはラッシュの装備変更くらいかな。欲をいうと、ユニオンは、普段のユニオンとボス戦やボスの特徴ごとのユニオンで、ある程度決まったメンバや組み方だったりするので、そのパターンをいくつか記憶できると良かったかな。

ユニット(キャラ)育成に関しては、ユニットはそれぞれ勝手に育っていく感じ。もちろんバトルを通じてですが。リーダユニットもその他のユニット(アスラム兵)もその能力が最初からある程度決まってるので、その方向で育っていく感じだけど、ユニークリーダに関しては、パーティ会話である程度方向転換させることができます。

このゲームでキャラ育成といった場合は、ほぼそのユニークリーダの育成ってことになる。硬派な人からボケキャラから萌えまで幅広くいるので、ここを誰をどう育てるかは好みが出やすいところかも。いろいろ新鮮でそれなりに楽しめるゲームであり、そのゲームシステムではあるんだけど、難をあげるなら、やはりバトルの長さかな。キャラを育てるには、通常のRPGと同様にやはり数多くのバトルをこなしていくしなかい。

しかも、このゲームは経験値やレベルといったものがなく、強くなるにはザコばかり相手にしていたのではダメで、こちらと同格かそれに近いランクの敵と戦う必要がある。ただでさえバトルに時間がかかるのに、1回1回それぞれをいい加減に流すわけにもいかないってのが、やってて疲れる所以。だもんで、ひたすら時間かかりました。これでシンボルエンカウントってのが、まだ救いですね。バトルが嫌ならある程度避けることもできるので。これがランダムエンカウントだったらと考えると……。

バトルを作業にしないで、常に頭を使って戦略を組むべしというゲーム性は認めます。ただ、それもバランスってものもあろうということで。どちらかというとマゾゲーかな。

総評

評価 B

ゲーム自体は面白いと思い。本編もクエストもそのストーリーは面白いし、多対多の大規模バトルのシステムも斬新だし、キャラの個性も立ってて演出も良い。しかし、バトルと全体とのバランスが悪いのと、グラフィックの描画がかなりモタつくのと、ロード時間が驚異的に長いというところが、かなりマイナス点。

バトルは、仕様上もう仕方ないかもしれませんけどね。それでも、描画とロード時間はなんとかして欲しかったというのが正直なところ。ゲーム自体は非常に良いつくりなのに、その足回りの悪さがとても残念だったなと。

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