PS3復活!てことで、クリアしました。大体の感想は前の記事にも書いてますが。一応。
FINAL FANTASY XIII
対応機種:PlayStation 3
CERO年齢区分:B
ジャンル: RPG
発売日:2009年12月17日
希望小売価格:9,240円(税込)
プレイ人数 : 1人
ストーリー
評価 B
FF13の世界は、「コクーン」と「パルス」という大きく2つの世界があって、コクーンというのは、パルスの上空に浮かんでるコロニーのような場所。
で、話は、悪いヤツがそのコクーンを滅ぼそうとしてて主人公たちはそれを阻止しよう、と頑張る内容。その中に、様々な人間ドラマも織り込まれていると。どちらかというと、コクーンを守るというよりは、そこの住人である大切な人を守る(取り戻す)という話の方が重視されてるような内容で、コクーンを守るというのはその前提条件、という感じ。結局、ラストはあんなことになったけど、人間ドラマの方は良い感じで終わったのでめでたしみたいな。
でも、最後ね、そいつをやっつけたらダメだったんじゃないの?ってやつを容赦なくやっつけちゃうんで、ラストバトルは頭の中に疑問符が浮かびっぱなしでした。
最近のRPGは悪役というのがはっきりしない感じですね。実は人間がいろいろ良からぬ状態にあって、その中に登場する悪役は、そんな人間消えてしまえというような主張をする。どちらの主張も一理あるけど、大抵は人間の肩を持つ方が正義になる、みたいな。
グラフィック
評価 S
あえていうまでもなし、ですかね。このゲームは、ゲームよりも映像メインという感じ。ゲームはそこそこに美麗な映像美を堪能してくれと。カメラの視点は360度カバーで、その回転方向も一応コンフィグで自由に変更できるので、そこは問題ないんだけど、動きがちと気になった。
前にも書いたけど、スティック操作に即応しないで、若干モタるんですよね。そして加速度的に回る。あと、一度動かしたら回転を止めてもピタッと止まらず振れていた方向へやや流れる(揺れる)。あえてこういう仕様にしてある感じですが、これは最初、ちょっと違和感を覚えた。
てか、最近のフル3Dのゲームはこんな感じなのかしら。FPSとかやらないのでわからないけど、これは何か他の作品を参考にしたつくりなのかも?これも慣れですけどね。
サウンド
評価 A
全体的に荘厳なオーケストラ仕上げですかね。従来FFの音楽といえば植松さんというイメージでしたが、今作は主に浜渦正志氏が音楽を担当してるようです。FF10あたりから感じてたことですが、昔はピコピコ音だったゲーム曲も、進化すればするものだなと。ほぼ生楽器の音ですよね。ボーカル入りもあるし。
フィールドや街ごとに曲が変えてあるのは、最近のRPGではスタンダードなのかな。これも大容量化の恩恵か、曲つくる方は大変ですね。ただ、戦闘曲に関してはみんな同じ感じ?場所によって若干バリエーションがあった気がするけど、あまり意識しなかったです。従来も、FFシリーズはストーリー進度や場所ごとに戦闘曲を変化させるということはなかったですかね。
バトル
評価 B
FFシリーズ(ナンバリングタイトル)では初のシンボルエンカウントになるんですかね。FF11や12も、シンボルっちゃシンボルですけど、そのままフィールド上戦闘なので、エンカウントして戦闘モード突入、というのとはちょっと違う。
で、バトルシステムですが、ATBゲージを溜めてそれが溜まり次第、選択したアクションを起こすというのが基本になってる。選択した技や行動によって消費するゲージが異なっていて、より多く溜めれば(つまりより長く待てば)大きめの技を繰り出すことができる。ちなみに、パーティは最大3人まで組めるけど、自分で操作するキャラは先頭の1人だけで、他2名はCPUによるオート操作になる。これも、最近普通になりつつありますね。
CPUの動きは、オプティマという行動パターン指定で、例えば、アタッカーを指定すると攻撃をするし、ヒーラーを指定すれば回復に専念する、となる。そのオプティマは戦闘中に切り替えることができて、各キャラの動きはそれぞれにコマンド選択するのでなく、このオプティマ切替で調整する感じですね。と、こう書いてもよくわからんか。やってみればわかる。(そりゃそうだ)これはこれで良いと思うけど、オプティマ設定がメンバ切替の度に初期化されるのは、ちょっと面倒だなぁ、と思ったり。
あと、オプティマは戦闘中に切り替えられる、というか、それが重要な戦闘要素の1つでもあるんだけど、その初回、必ず1人1人で何かポーズとるのよね。2回目以降はみんな一緒にポーズ、ですが。シュワシュワ~ッとかいってガッツポーズしたり決めポーズとってみたりするんだけど、その間も敵は待ってくれず、容赦なく殴ってくる。キメポーズとってる間は攻撃しない、という昔の戦隊ヒーローもののルールは通じないわけですよ。もう瀕死で、次は回復しないと死ぬような状況でもシュワシュワ~ッてやってくれるので、キメポーズとりながら殴り殺されるなんて悲劇も少なくない。あれは、ぶっちゃけいらない演出だけど、せめて設定とかで切れるようにしといても良かったんじゃないか。
そして、召喚。ぶっちゃけ、私は召喚はあんまり使いませんでした。使うシーンがよくわからなかったというのもある。大抵の敵は召喚なしでいけるし、こいつは歯が立たないぞ、という相手にもなると、召喚してもあまり状況はかわらなかったりする。イベント上強制的に召喚状態でバトルすることがあるけど、それ以外の通常戦闘では、興味で呼び出すことはあったけど、必要に迫られて呼び出すことはあまりなかったですね。召喚しないと撃破できない相手、みたいなのもストーリー上2、3匹くらいいても良かったのかも。
キャラクター
評価 A
一応、主人公はライトニングだけど、他のキャラもそれぞれ抱えてる事情がいろいろあって、それがストーリー上同じくらいの重みになってるので、実質、パーティキャラ全員が主人公みたいな感じ。特に、ヴァニラの立ち位置が特殊ですね。生い立ちが他のキャラと違うというのもあるだろうけど、時々物語を客観的に見る視点がヴァニラにくるので主人公はこっちじゃね?と思うことも何度か。てか、ラストもあんな感じだし。
ストーリー上、どのキャラもキーキャラになっていて、死にキャラ(いなくても良いキャラ)はない感じですね。バトル上も、それぞれの役回りで使いどころはある。ライトニングは基本アタッカーだけど、魔力もそこそこなので、ブラスターとしても使える。サッズは、攻撃力も魔力もあまり抜けてないけど、エンハンサーとしてはそこそこ使える。スノウは体力バカで、盾として使える。逆にいうと、盾のみ。ヴァニラはヒーラーですね。魔力もそこそこあるので、ブラスターやジャマーとしてもある程度使える。ホープは魔力がよく育つので、高性能なブラスターとして。ヒーラー、エンハンサーとしてもそこそこ使える。ファングは攻撃力がダントツなので、基本アタッカーだけど、使える弱体魔法も覚えるのでジャマーとしても役立つ。
ちなみに、私のパターンとしては、アタッカーをライトかスノウかファングで切り替えて、後衛はホープとヴァニラほぼ固定でした。サッズは、早い時期にエン系魔法やヘイストを覚えるので、中盤くらいまでエンハンサーとして使えたんだけど、ホープがヘイストを覚えてからは出番が減りましたね。アタッカーとしては弱いし、ブラスターとしても魔力はホープにかなり水をあけられてるので、中途半端。サッズというキャラらしくはある。本作の癒やしキャラです。
ゲームシステム
評価 B
メニューは、基本的に直感で操作しやすい感じ。システムは、上に書いてないところでいうと、成長システムであるクリスタリウムですかね。それぞれのキャラを、
アタッカー(物理攻撃系の技やステータスの成長)
ブラスター(魔法攻撃系の技やステータスの成長)
ディフェンダー(防御系の技やステータスの成長)
ヒーラー(回復系の技やステータスの成長)
エンハンサー(強化支援系の技やステータスの成長)
ジャマー(状態異常系の技やステータスの成長)
という各ロールごとに成長させられるシステム。従来のレベルによる段階成長ではなく、このクリスタリウムを成長させることで、キャラが育っていくという感じ。最初このクリスタリウムはキャラごとに使えるロールが限定されてると思ってたんだけど、最終的に全キャラ全ロール使えるようになる。
ただ、キャラの得意不得意はあるようで、基本は序盤に解放されていたロールがそのキャラの得意分野ということになる感じ。それ以外のロールは、ちょっと成長させるのも、多くのCPを消費したり、上限が低かったりみたいな感じで、ある程度の個性はつけてあるみたい。成長しきったらみんな同じステータス、というFF12のようなことにならないようなので、そこは及第点。でも、それならロール自体限定しておいても良いのにとは、個人的に思いました。
ちなみに、このクリスタリウムは、ラスボス撃破前は最大レベル4で、倒すと1段階成長する。つまり、クリア時点で最大レベル5まで成長する(それ以上があるかどうかは?)。あとは、武具の改造によるステータスの上乗せがある。武器は1つ。アクセサリは最終的に4つくらいつけられる。これはお金さえあればいくらでも強くできるんだけど、そのお金がなかなか身につかないのもこのゲーム。RPGって、最後はお金が有り余ってゴミになる状態がパターンだったと思うけど、FF13は全然足りない状態。お金稼ぎは、意識してやればそこそこ貯められるけど、普通に進めてたら、武器改造はほとんどできないですね。
で、そのお金稼ぎもそうそう楽ではない。楽して身入りの多い敵というのが、基本いない。途中、比較的高く売れるアイテムを落とす弱めの兵士が無限に沸く場所があるんだけど、それは期間限定なので、いつでも稼げるわけじゃない。というわけで、最後は武器改造の為のお金稼ぎがメインになってしまいがちかも?
この他の要素は、メインストーリーではない部分のサブイベントの位置づけで冥碑ミッションてのがある。よくある単発のクエストみたいなやつ。これがおよそワンパターンで、ある場所にいるある敵を倒してくれ、というもの。つまり、ストーリーみたいなのはあまりないんですね。まぁ、あってもなくてもやることはパシリなので変わらないんですが、私の個人的な思いとしては、それをやってやろうと思うようなストーリーがある方が面白みがあったかなと。
総評
評価 B
やはり、これは映像作品ですね。ゲーム要素がバトルしかない、というのは、結局最後までそんな感じでした。他、やり込み要素があるかといえば、一応コレクション要素もいくつかあるんだけどそれだけですかね。武器改造も、お金溜めていろんな武器をつくるという楽しみ方もあるんだけど、それもお金稼ぎということで、結局バトルの繰り返し。サブイベントも冥碑ミッションしかないし、それも結局バトル。
ということで、感覚としては、映画を見ながら、その登場人物を目的の場所まで動かしてそこでボス戦をするという努力感を得る、みたいな。
確かに、PS3の特性を十分に発揮できている作品です。それだけに、ゲームという感じがしなくなってるのかなと。ストーリーも、ちょっと不可解な部分もあったし、幾分消化不良な感のある内容だった気がします。発表から発売までかなり待たされたこともあって、期待が大きすぎた、というのもあるかもしれないけどね。ただ、FFシリーズをやってる人、あとPS3を持ってる人なら、これはいっぺんやっといて良いかな。そうでない人がPS3を買ってまでやる内容か、といえばちょっと考えるかも。
これ、かなりPS3本体の販促になりましたよね(FF7ほどにはならないにしろ)