[FF外伝] 光の4戦士 ファイナルファンタジー外伝 レビュー

何とかクリアしました。

光の4戦士 ファイナルファンタジー外伝
対応機種:ニンテンドーDS
CERO年齢区分:A
ジャンル: RPG
発売日:2009年10月29日
希望小売価格:5,980円(税込)
プレイ人数 : 1人(1~4人 通信時)

光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝- | SQUARE ENIX
光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-

いやもう、これホント疲れた。その理由なども含め、いつものように書いてみます。

ストーリー

評価 B

宣伝文句通り、古風な内容になってました。主人公たちの村の人たちが石化してしまうという謎の現象が発生することから始まり、それを解決すべくあちこちへ旅していくうちに、世界が何か闇に覆われようとしていることを知ると。

ストーリー自体は直球で解りやすいんだけど、その展開のさせ方がちょっと乱暴な気がしました。何かフラグが立って次の展開に移る、というときには大抵それをプレイヤーに知らせるイベントのようなものをはさむものだと思うんだけど、フラグが立ったら、もう次の状態に移ってる、という展開が多かった気がする。

例えば、ある街で人がさらわれる、という事件が起こるイベントがあるんだけど、これが宿に泊まって翌日になるだけでトリガがひかれるようで、宿から出て街の人に話しかけたら、その人がさらわれたからどうだ、という話をされる。いやいや、こっちはまだその人がいなくなった(?)ということすら知らないんですけど?みたいな。

そのへんの展開や流れをもうちょっと丁寧につくっても良かったんじゃないかなと。

グラフィック

評価 B

DSですから。一応フル3Dで頑張ってますが、書き込みはそれなり。この作品の狙いが古き良きRPGということなので、ここはあえて凝らなかったんでしょうけどね。

3Dだけど、ヘタにグルグル画面が回ったりもせず、見づらいようなオブジェクト配置も少なかったので操作上、見やすさという点では良いのではないかと。

サウンド

評価 A

高音質、生楽器というものから、あえて距離を置いた曲作りになってるという感じですね。ファミコン時代のPSG音源のような音が中心ですが、これは私個人としては好みです。フィールドのBGMは、昼と夜で変わるし、街のBGMも、各地でちゃんと曲が変えてある。戦闘時の曲も、通常時の曲に加えて、こちらがピンチになると曲が変わるし、ボス戦の場合、ボスが瀕死になってくると、これも曲が燃える感じに変化する。こういう演出は凝ってるんですね。

全体的におとなしい感じの曲が多いですが、うるさくないし、何度聴いても飽きない。ちなみに、この作品の音楽担当はFF11のBGMをつくってる水田直志氏ですね。

バトル

評価 B

ターン制で、1キャラずつコマンド入力方式。古典的RPGの王道ですね。基本的に、簡単です。覚えることも少ない。が、いただけない点もいくつか。

まず、攻撃対象を選択できない。剣や槍などの近接武器を持ってたら必ず前列の敵を攻撃、弓や魔法を使うと必ず後列の敵を攻撃、となっている。敵は全部で最大4体(前2、後2)で現れるんだけど、つまり、前の敵が2体いる場合、そのどっちを攻撃するか、プレイヤーは選ぶことが出来ない。これは、味方に対する支援も同様で、例えば、暗闇状態になった仲間が複数いるとき、エスナやアイテムなどで回復するわけだけど、誰を回復するのかを選べない。

次に、味方の状態(ステータス)が戦闘中に確認できない。例えば、プロテスなどで防御力アップしてる場合、それは数ターンで切れるんだけど、まだ効いているのか、切れてるのかがどこにも表示されない。ただ、効果が切れたときにはログが出るので、そこで確認はできるんだけど、しっかりログを追ってないとわからないのよね。雑魚はまだいいけど、これが強力なボス戦などになると、切れてるかどうかの判断がかなり重要になってくるので、ずっとログを凝視してる感じになって疲れる疲れる。

あと、逃げられない。いや、逃げられることは逃げられるんだけど、それが旅人(ジョブ)のアビリティになっているので、パーティにひとり以上旅人がいないと、「逃げる」という選択肢がないんですよね。ちなみに、全員が使えるコマンドが「たたかう」、「ためる」、「アイテム」の3つ。これに加えて、さらに6つのジョブごとの特殊コマンドが使える感じ。「逃げる」は、旅人の特殊コマンドなのよね。逃げたきゃ旅人を入れればいいじゃんって話だけど、逃げたい相手のときもあれば、やりたい相手のときもある。「逃げる」くらい、ふつうにやれて良かったんじゃないか。

あと、防御とか身を守る的なコマンドもない。そういう状態で上手く戦略を考えていけってのも本作のゲーム性ということなのかもしれませんが。

あと、この作品にはMPというのがなくて、代わりにAPというポイントがある。APはどのジョブでも5ポイントで、どんな行動をするにも必ずAPを1ポイント以上消費する。これは1ターン毎に1回復する。「ためる」を選ぶと、何もしない代わりにAPが減らない。で、魔法は本を買えばどのジョブでも使えるけど、例えば、黒魔法使いなら、黒魔法の消費APが少ないというような感じ。このAPをどう使っていくかも、今作の戦闘では重要なポイント。ただ、上記の3点は、多分ゲーム外のことだと思うので、そのへん改善の余地はあるんじゃないかと思いました。

キャラクター

評価 C

あまりキャラが前面に出てこないゲームではあるけど、街などに入ると仲間キャラが街中にバラけて、それぞれに話しかけられるようになるので、そこでそれぞれキャラの性格が何となくわかります。その感じだと、みんな結構自己中キャラ。まぁ、それが鼻につくこともないし、基本的にイベントが薄いゲームなので、あまり気になりません。良くも悪くも。

光の4戦士がみんなお子様というのは、特徴といえば特徴なのかもしれないけど、やってて好きになれたキャラ、感情移入できたキャラがひとりもいない。ここは1人くらい常識人を入れるとか、ツッコミ役を設定するとか、何かそういうのが欲しかった。

個人的に一番のDQNキャラはブランド。キミどんだけ自己中なの。

ゲームシステム

評価 C

メニューは、割とわかりやすいけど、何度も使ってるとちょっと扱いにくい感じ。何がどうやりにくいというより、直感的に使えない気がする。こればっかりは個人の好みかもしれないけど。会話をキャンセルするときも、Bボタン連打でキャンセルできないのも微妙。最後に決定(Aボタン)を押さないと会話が終わらない。細かいことだけど、こういうひっかかりは結構ストレスになる。

あと、各キャラのアイテム所持数が最大15個という制限がある。これには魔法も含むので、このやり繰りも疲れる。加えて、このゲームは、属性防御がかなり重要で、例えば、火属性の攻撃をしてくる相手だと対策無しの場合、平気で100とか200とかのダメージがくる。(ちなみに、このとき自キャラの最大HP400程度)火耐性の防具を1個つけると、およそダメージ半減(もっとかも)、2個つけると、これが1ダメとかノーダメになる。極端では。

それゆえ、このゲームにおいて精霊使いというジョブが最重要、かつ最強ジョブになってる。精霊使いのアビで全属性の耐性を上げるというやつがあって、これを使うと、属性攻撃をしてくる相手ならほぼノーダメで撃破できる。なので、挑むダンジョンやボスによって装備やら魔法やらを入れ替えないといかんのですが、アイテムは15個縛りがあるので、そのたびにアイテムの預かり所(というのがある)でアイテムや魔法を入れ替えるという作業が発生する。

そうして属性の対策をすることで攻略できる相手ならまだ良いんだけど、逆に、無属性の攻撃をしてくるやつが、かなりどうしようもない。というのが、これが一番重要なんだけど、このゲーム、こちらのレベルアップにあわせて、敵のレベルも上がる仕様。

で、私なんかそうとも知らず、終盤でレベル80くらいまで上がっちゃってたもんだから、敵がアホみたいに強い。おかしいとは思いつつ、説明書にも何もかかれてないし、気のせいかとも思ってたんだけど、あからさまに敵の攻撃力が上がってる。特にボス戦が厳し過ぎ。属性対策がとれるボス戦は精霊使いのおかげで余裕なんだけど、無属性の相手は、レベル80にもなると、ほぼムリゲー。どう無理ゲーかというと、例えばね、レベル85で、前衛(勇、格)のHP700弱、後衛(白、黒)は400弱といった感じなんだけど、この状態で敵ボスの攻撃(無属性)は一撃800とか食らわせてくる。What the fack !!

ということで、このゲームはあんまりレベルを上げない方が良いです。大体レベル50くらいでクリアするのが適正なのかな。それでも何とか倒したけど(その方法は下の方で)、これは調整不足感が否定できない。

その他、ジョブシステムについては、それぞれのジョブを3段階まで強化することができて、(強化すると、使えるアビが1つずつ増える)ジョブチェンジ自体はいつでもどこでも好きなだけやれるということで、これを駆使して各ボスを上手く攻略してネってことなんでしょうね。ただ、上記の通り、精霊使いを取得したら、ほぼその精霊使いの独壇場ですね。

総評

評価 B

いわゆるファミコン時代のFF、DQの味を再現したという点で、多分、製作側の狙い通りの作品にはなってると思います。ただ、難易度はそれら古典作品よりも大分高めですね。

謎解き自体は、FF1~3、DQ1~4あたりの難易度といえばその程度なのかなと思うけど、戦闘の難易度がちょっと高い。限られたAP、魔法を含むアイテム最大所持数も15個まで、そして数あるジョブとアビも一度に全部つかえるわけではない。その中から最適な選択をしていかなければならないのだけど、そこでいかに正解を導くのかが、今作の醍醐味といえるのかも。

それは良いんだけど。やっぱり敵のレベルが同期する仕様だけは、「そういうことは最初にいってよ」って感じでした。せめて取説に書いといて欲しかった。あと、今回とりあえずクリアしたけど、まだジョブがいくつか解放されてない状態。ミニゲーム的なものをクリアしたり、購入できるものは何とか頑張って入手できるかと思うけど、エキストラダンジョン的なものをクリアしないと駄目なやつはどうにも取れる気がしない。というのも、レベルが。きっとそこにも強力なボスが配置されてるんでしょうけど、もう勝てる気がしません。

今後このゲームをプレイされる方は、やり込みされる際、このへんはくれぐれも注意。

高レベルにしちゃった人向け簡易ボス攻略ガイド

以下、高レベルになっちゃってボスが倒せねーYO!な方向け情報。特に苦労したベルゼブブとカオス(ラスボス)について私はこうやって倒した的なメモなので、参考にしていただければと。

ベルゼブブ(Lv80超)

ジョブ構成は、勇者、精霊使い、白魔法使い×2

勇者に「ルクス」を持たせ、初ターンで発動。あとはひたすら殴り。ベルゼブブが飛んだら「とどめ」で落とす。

精霊使いは「ミステリオ」。効果を切らさないように。ファイガがうざいので。

白2人は、交互に「いのる」→「ケアル」を繰り返し。片方が祈ってるときは、片方がケアルになるように。互い違いに。

カオス(第1~3形態共通)(Lv80超)

ジョブ構成は、勇者、精霊使い、白魔法使い、詩人

全員の服、鎧は最大(+9)まで強化しておく。白には「光の盾」か「リボン」をつけ、「エスナ」をつける。それ以外のジョブのアクセは「かめのこうら(防御+10%)」をつける。

勇者には「ルクス」を持たせ、初ターンで発動。(白は回復に専念させたいので、ルクスは勇者で。初ターンだけだし)あとは「ためる」→たまったら「とどめ」を繰り返し。

精霊使いは「ミステリオ」。ログをよく見て効果を切らさないように。

白は初ターンで「かくれる」。あとは「いのる」→「ケアル」をひたすら繰り返し。

詩人は、「モテット」→「アリア」→「エール」の繰り返し。特に「モテット」を切らすと致命的なので注意。「エール」は余裕があったらで。基本は「モテット」→「アリア」。全員に「ケアル」と「レイズ」または「アレイズ」をつけておく。緊急時に立て直せるように。

これでもかなり運ゲー。相手が魔法を多めに使ってくれたらラッキー。私は7、8戦くらいしてやっと勝てました。

コメント

  1. じすと より:

    全体的なゲーム難度は高いですね。序盤から終盤まで、油断すると雑魚敵に普通に殺されます。
    このゲームはLVあがると攻撃力は(ちからが上がるので間接的に)上がりますが防御力は増加しません。敵のLVはこちらのLVと連動してるんで、敵の攻撃力はどんどん上がっていきます。
    LV99で防具をまったく強化しないと、雑魚敵でも数発で殺されます。グロウエッグは罠ですw
    魔法はだいたい属性がついてるのでうまく合えばかなり防げるのですがね…。
    LV99になってからそれに気づき、防具の強化のためにひたすら宝石を集める日々がw
    しかし、最初は装備品は+9までしか鍛えられませんので、私は全員の防具を+9まで鍛えてクリアしました。これでもダメージきついですけどw
    ちなみに私の最終構成は
    ブラント:武道家
    ユニータ:白魔法使い
    アイレ:黒魔法使い
    ジュスカ:獣使い
    全員動物。
    獣使いのいる状態で動物になった武道家ブラントの「おうぎ」がめちゃめちゃ強い。またアイレも最強黒魔法&「まどう」が強い。
    個人的にはラスボスは一発クリアでしたが、サタンにかなり苦戦しましたねー。
    グラフィックは、うまいこと低ポリゴン数で表現してるなと思います。
    そういった制限で昔のゲームっぽさを出してるんでしょうね。
    BGMもトラック数を抑えてあって、その状態でよく表現されていると思います。
    ちなみに、「ためる」がいわゆる防御コマンドですね。実行したターンは防御あがります。
    個人的には、ラスボス倒したあとLV1のランダムダンジョンに80Fまで登って、装備の強化限界を+19まで上げたところでもう宝石集めが面倒になり、終了ムードですw
    最終的には+99までいけるみたいですけど、そこまで育てる気力はもうありませn

  2. あるる より:

    99まであげましたか。まんまと(w
    構成からすると火力で攻めた感じですね。うちのはどっちかというと守りで粘るという構成かな。サタンは攻撃が全て闇属性なので、精霊使いがいればザコですよ。属性がある相手は精霊使いの天下ですね。
    私の場合、無属性のベルゼブブでかなり苦戦しました。あいつ4回攻撃だし、同じキャラ集中的に殴ってくるし、顔もムカつくし、ありえない。何度DS本体を仕留めかけたか。
    あと、ためるには防御の効果があったんですね。それこそ取説に書いてあったかな?

  3. じすと より:

    まんまと上げましたねw
    サタンは物理無効モードの時の範囲攻撃でブランドが殺され、そのまま物理無効時は回復で手一杯。魔法無効になってから、ようやくレイズしてためるして、いざおうぎ!って頃に物理無効に移行してブランド殺され…を何ターンも繰り返しましたw
    完全に力押しパーティでしたが、光の防具を全てフル強化で白魔法使いに持たせることで、他は死に安くても回復役はそうそう死なないようにしてました。
    あとはもうやられる前にやる、攻撃は最大の防御なり戦法でw
    精霊使いはもう最後の最後に防御メインにまわらねばならなくなった時の最後の砦みたいに思ってました。
    あと、一応ためるの防御効果は説明書にあります。あのコマンドを防御用に使ったことはあまりないですけど。

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